少子化の影響で子どもの数が減少している中でも、年々生徒数を増やしている通信制高校。
お子様を入学させようかと考えている方も多いと思います。
しかし、通信制高校には、保護者の方があまり聞き慣れない“レポート”というものが存在します。
となると、
「レポートって何?難しいの?」
「うちの子がレポートなんて書けるのかしら」
といった不安が出てくるでしょう。
そこで今回は
・通信制高校のレポートとは?
・通信制高校のレポートの内容や量について
・レポート提出の流れ
などについて解説していきます。
目次
通信制高校のレポートとは?難しいの?
たしかに普通の高校にはレポート提出などあまりないので、よくわからないですよね。
しかし、通信制高校において、レポートは非常に重要な役割を果たしています。
というのも、通信制高校を卒業するためには、次の3つの条件が必要です。
- レポート
- スクーリング(学校での直接授業)
- テスト(単位認定試験)
つまり、仮にテストで合格できたとしてもレポートを提出しなければ、卒業することはできません。
ですので、レポートは計画的に取り組む必要があります。
たしかにレポートと聞くと大学のような難しいものではないかと想像してしまいますよね。
しかし、ご安心ください。
通信制高校のレポートは、決して難しくはありません。
通信制高校のレポートの内容は?
ではここから、気になる通信制高校のレポート内容を見ていきます。
結論を言えば、通信制高校のレポートは大学のようなものではありません。
学校によって多少の違いはありますが、例えば、 宮城県美田園高等学校が公開しているレポートは次のようになっています。
ちょっとボカされているので分かりにくいと思いますが、穴埋め形式や記号で選ぶ問題になっているのがお分かりいただけると思います。
こうしたレポートを提出させることで、一人一人の学習進捗状況をチェックしているのです。
テキストがあり、基本的にはそれを見ればできるようになっています。
多少の空白や誤解答などは問題ありませんが、空欄が多すぎる場合やあまりにも間違った回答が多すぎる場合などは再提出になってしまう可能性があるのでそこは注意が必要です。
レポートのレベルは中学生レベル?
通信制高校といえども、大学進学を本気で目指している生徒をサポートするようなところもありますので、一概にはいえませんが、
最初は中学生の復習などから入るパターンが多く、その後本格的に高校生の内容に変わっていくようになっています。
ですので、あまり偏差値の高くない全日制の高校と同じように勉強できます。
それでも、数学や英語などは教科書を見ても分からなくて、途中で行き詰ることもあると思います。
そういった場合には、学校やオンラインなどで先生に聞くことができます。
レポートの内容は試験に出る?
「レポートの内容が試験に出るのか」
「レポートなどの学習だけで試験に挑んでも大丈夫なのか」
などの心配もあると思います。
結論から言えば試験ではレポートからほとんど出題されます。
なので、普段からレポートをしっかり取り組んでいれば何も問題はありません。
それに加えて試験前のスクーリングでは、試験に出るポイントを教えてくれるのでその点も踏まえて内容を確認すれば高得点を狙うことができます。
通信制高校のレポートの量は多い?
たしかに内容が簡単でも、量が多ければ提出は大変になってしまいますよね。
しかし、ご安心ください。
通信制高校のレポートは量も多くありません。
ズバリ、各教科の1単位取得するために必要なレポートの数は平均3枚です。
確かに1単位あたりのレポートだけわかっても、どれくらい大変なのかイメージがつきにくいですよね。
通信制高校を卒業するのに必要な単位は74単位なので、単純計算で
3枚×74単位=222枚
となります。
ただ、実際は1年間に取得できる単位には上限があり、1年間で30単位までとなっています。
つまり、1年間で提出しなければならないレポートの数は
3枚×30単位=90枚
となります。
これは1週間で1~2枚程のレポートを提出すればOKな計算となります。
通信制高校のレポート提出の流れは?
スクーリングがほとんどない通信制高校では、完成したレポートはどのような流れで提出するのかわかりにくいですよね。
結論を言えば、完成したレポートを郵送で提出します。
レポート提出の一連の流れをまとめると、次のようになります。
- レポートに取り組む
- 完成したレポートを郵送(または手渡し)で提出する
- レポートを先生が添削する
- 返却される
その通りです。
レポートの提出忘れは、卒業に影響する可能性がありますので、しっかり提出できているかは、保護者の方もチェックしてあげた方が良いでしょう。
レポートを提出できないとどうなるの?
先程も言った通りレポートなどを提出することで単位認定試験を受けることができるので、レポートの最終提出日に間に合わないと、単位を落とすことになります。
通信制高校には留年という制度はありません。
ですので、落とした単位は次年度に引き継ぐことになります。
とは言え、本来卒業の年だったのであれば、次年度も通信制高校に所属することになります。
そうじゃなかったとしても、その分次年度のレポート提出量が増えてしまいます。
レポートは期限内に提出させるようにさせてください。
レポートを溜めないようにするには?
通信制高校のレポートは決して多くないのは、説明した通りですが、それでも「後でやろうと思っていたらいつの間にか溜まっていた」「バイトとの両立で取り組む暇がない」といった理由で、うまくレポートをやりきれない子がいるのも事実です。
最後にレポートをためないようにするための、アドバイスをします。
具体的には、
・計画的に取り組む
・一項目ずつ取り組む
・サポート校を利用する
です。
一つずつ説明していきます。
計画的に取り組む
レポートを溜めこまないために、まずは計画的に取り組むことが大事です。
具体的には、
・一日のスケジュール管理をする
・毎日決まった時間に勉強する
・勉強するための時間や体力を確保する
といったように、ルールを決めて取り組むことが大切です。
一項目ずつ取り組む
計画を立てても、家というリラックスした環境では集中できなくて中々進まないということもあると思います。
そんな場合には、30分ずつに区切って一項目終わったら休憩するといったように、一気に進めようとしないで少しずつ確実に終わらせるのも一つの方法です。
学校生活と同じように、メリハリをつけてレポートに取り組ませることも重要です。
サポート校を利用する
お子様の力だけではどうしようもない場合は、サポート校を利用するのも一つの方法です。
サポート校とは、通信制高校を三年間で卒業するために学業などのサポートを行う学習施設です。
サポート校では、学習に関する不安から自身の内面的なことまで親身に相談に乗ってくれるので、学習面に不安がある方はサポート校を利用するのも良いでしょう。
まとめ
今回は通信制高校のレポートについて説明してきました。
まとめると
・通信制高校のレポートとは、単位を取るために必要なもので、主に基本的なことを確認するためのものである。
・通信制高校のレポートの内容は穴埋めなどで、1週間に1~2枚程提出する。
・通信制高校では、レポート提出を逃すと単位を落とすことになるので注意が必要。
・レポートを溜めこまないために、計画性をもって時には短期的に集中することが大事。また、サポート校を利用する方法もある。
となります。
通信制高校のレポートは内容・量ともに難易度の高いものではありません。
入学を検討している人は、安心してください。