子供が急に学校を拒否するようになると親としては焦ると思います。それも原因が分からないとなればなおさらでしょう。
そして先生から言われた気になる言葉、「言動が他の子と違うときがある。」もしかして、不登校の原因は発達障害なのではと考えれば、もうどうすれば良いか分からないですよね。
しかし一方で、親としては子供が学校に行ってくれないと、困ってしまいますよね?
そこで今回は、発達障害が原因で不登校になることはあるのかどうかと、その解決法についてお伝えしていきます。
目次
発達障害が原因で不登校になることはあるの?
仮に発達障害だったとしても、たしかにそれが不登校の原因になるかどうかは分からないと思います。
結論を言えば、発達障害が直接的な理由で不登校になることはありません。
ちょっとお待ちください。“直接的”には関係ないのですが、間接的には関係ある可能性があります。
そもそも発達障害には、いくつか種類があります。
・コミュニケーション・想像・行動に特異性がある。(ASD・アスペルガー症候群)
・不注意・多動性や衝動性(ADHD)
・学習障害(LD:SLD)
そして、発達障害の種類によって、不登校になる原因は異なります。
ここでそれぞれの発達障害について、不登校になる原因を解説します。
コミュニケーション・想像・行動に特異性がある。(ASD・アスペルガー症候群)
ASDやアスペルガー症候群と呼ばれる、発達障害がある場合、次のような行動が見られます。
- たくさんの情報がある中で、どの情報が大切なのか取捨選択をすることが出来ない。
- ある一点について集中し、真剣に注目することは可能だが、他のことは視野に入らない。
- 同じことや繰り返されることに心地よさを感じる。
特に一点に集中してしまうことに関しては、それが理由で他人の話を聞かないこともあります。それが原因でクラスメイトから仲間はずれにされてしまい、最悪の場合はいじめれてしまいます。
誰からも相手にされないと分かれば、学校に行きたくなくなるのは当然のことです。結果として学校に行きたくなくなり、不登校となってしまう可能性があります。
不注意・多動性や衝動性(ADHD)
ADHDと呼ばれる発達障害ある場合、次のような行動が見られます。
- 整理整頓や時間管理が苦手
- 集中力が続かない
- モノ忘れが激しい
ただし、これらのことは発達障害ではない子であっても十分あり得ることなので、ADHDは見抜きにくい発達障害と言えます。
とはいえ、明らかに年齢に見合わない「不注意」が見られることも多いのが、特徴です。
そのため、ADHDの子は肉体的というよりは、精神的なダメージのあるいじめを受けやすくなります。例えば、
「お前のろまだな」
「また忘れたの?いい加減にしろよ」
「もう少し集中しなさい」
「もう少し集中しなさい」なんかは、原因を知らない先生であっても言ってしまうようなセリフです。自分では気をつけているつもりなのに、周りからは、毎回同じことを言われる。これが結果として不登校につながっていきます。
学習障害(LD:SLD)
学習障害(LD)の場合、日常生活においては特別な行動は見られませんが、学習に関しては次のようなことがみられます。
- 読む事がゆっくりで、スムーズに読めない
- 書き間違いが多い
- 漢字や英単語の綴りが覚えられない
- 数字の大小が分からない
- 暗算が大の苦手で、計算に時間がかかる
- 分数などの概念の理解が難しい
もちろん障害ではなくても苦手な子もいるので、できないだけで障害と決めつけるのは良くないですが、同じことを何度やってもまったくできるようになる気配がない場合は、学習障害の可能性が高くなります。
そしてこの場合、子どもは自分ができないことについて悲観的になり、「どうせ自分は勉強してもできるようにならないし、学校なんて行っても無駄だ」と思い、いつしか不登校になる可能性があります。
発達障害が原因で不登校に・・・解決法はある?
発達障害が原因で子供が不登校になったと考えると、親としては解決策が分からないと思います。しかし、ご安心ください。
発達障害が原因の不登校であっても解決策はあります。
具体的な解決手順は次の3つです。
・精神科の診断を受ける
・親は必ず子供の味方をする
・特別支援学校へ転校させる
それぞれ解説していきます。
精神科の診断を受ける
親としてある意味一番難しいのが、自分の子が発達障害であることを認めることです。
親であれば、自分の子が発達障害であると信じたくない気持ちになるのは当然のことでしょう。
しかし、不登校の原因は発達障害の種類によって異なりますので、まずはそこを明確にする必要があります。
発達障害で子供の未来が全て失われるわけではありません。発達障害でも活躍している人はたくさんいます。
モデルの栗原類さんは発達障害ですが、大活躍していますよね。
月曜日という事で“正しいロックバンドの作り方”が放送されます。
今日は私オギノのお家です。
以前インスタにあげたカメがついにこの回で登場します、
個人的にこの回の冒頭のシーンはかなり大好きです。
1時間切りましたので、ぜひお楽しみに。#正しいロックバンドの作り方 #シンドラ#なよす pic.twitter.com/3hGpeCTSUB— 栗原 類/Louis Kurihara (@Louis_Kurihara) June 1, 2020
ここは勇気を出して、子供を精神科の先生に診てもらってください。
そして、現実としっかりと向き合っていきましょう。
親は必ず子供の味方をする
発達障害の子供を育てるというのは、決して楽なことではありません。親だって人間ですから、悩みが絶えず、ときには育児放棄したくなる可能性もあります。
発達障害を持つ子を育てている親って誰も彼もがなんでも笑い飛ばせるタイプとは限らない。
迷い、不安、混乱、疲れ、自責、そういった感情と毎日毎日、倒れるまで踊り続けてるような人もいるんだよ。
言葉のナイフを突き立てた相手が、そういう毎日が綱渡り状態の人だったら本当に死にかねないよ?— (RAVEN)23時には寝たい (@6BT9) August 17, 2017
しかし、悩んでいるのは子供も同じです。見た目では分からないかもしれませんが、子供だって、自分なりに「どうして言われたことができないのか」、「なんで勉強しても分からないんだろう」などと、悩んでいます。
そして、そういった悩みは友達や先生には相談できません。頼りになるのは親だけなのです。もちろん、学校の先生や国の機関を頼ることも大切なことです。重要なのは、その子を見捨てないことです。
特別支援学校へ転校させる
特別支援学校とは、障害のある子のために作られた学校です。特別支援学校といっても、学年ごとに分かれており、
- 幼稚園
- 小学校
- 中学校
- 高等学校
に準じた学校の教育を受ける事ができます。
特別支援学校は、障害を持っている人でも、理解されやすい環境があります。特に、周りの友達から理解されず、いじめられることで不登校になってしまった場合は、特別支援学校への転校によって、不登校が解決される可能性は高いでしょう。
特別支援学校に関しては、全国各地にあるので、近隣の地域を調べて見ると、近くの学校を探すことが出来ます。
発達障害の場合通信制高校も選択肢になる
とはいえ高校生くらいになると、特別支援学校へ入学することを嫌がる子も増えてきます。
そこで、さらに選択肢として考えたいのが、通信制高校です。
たしかに、通信制高校が発達障害の子を受け入れてくれるのかどうか、不安に感じると思いますが、実は発達障害の子の、15%以上(6~7人に1人)は、通信制高校に進学しています。
実際に頑張っている子もいます。
私は19歳の高校生です。全日制高校に入学するも留年し、退学、通信制高校に転校、2年生で一度休学。来年度は3年生として頑張ろうと思っています。うつ病、発達障害…それでも前に希望を求め絵を描くことを諦めず頑張ります。
そんな、ティンくんですが2020年も応援よろしくお願い致します。 pic.twitter.com/r5yznVrUZK— ティンくん (@tinkun0107) January 13, 2020
ただし、全ての通信制高校が発達障害の子を受け入れる体制が整っているとは限りません。入学させる際には、次の条件を確認してください。
・生徒の状況に合わせて個別の対応をしてくれるか
・カウンセラーが常駐しており、いつでも相談ができるか
・友達作りのサポートをしてくれるか
・学習の遅れをカバーしてくれるか
これらの体制が整っているところであれば、安心して通わせることができるでしょう。
具体的に条件が整っている高校は以下の通りです。
これらの学校はサポート体制が充実しているので、発達障害であっても十分卒業することができます。特別支援学校への入学が難しい高校生の場合は、通信制高校を選択肢に入れてみてください。
まとめ
今回の記事では、発達障害不登校の原因になるのかと、その解決法についてお伝えしてきました。
まとめると、
- 発達障害は不登校の原因になる
- 発達障害の種類によって不登校になる原因は異なる
- 辛くても親が寄り添うことが大切
となります。
発達障害が原因で不登校になったとしても、解決方法はあります。この記事を参考に、子供と向き合い、不登校を解決してください。