通信制高校には、単位認定試験がありますよね。
あまり聞き慣れない言葉なので、いまいちよく分からないかもしれません。
なので、
「そもそも、単位認定試験って具体的にはどんなものなの?」
「試験の難易度はどのくらいなの?」
「もし落としてしまったら、どうなるの?」
といったような悩みが浮かんでくると思います。
そこで、
・単位認定試験の詳しい内容や、出題形式について
・単位を落としてしまった場合のデメリットや救済策
について説明していきます。
目次
単位認定試験はどういうものなの?
単位認定試験といえば、通信制高校に通っている人が受けなければいけない定期試験です。
通信制高校は最低でも74単位を取得しなければ、卒業することが出来ません。
通信制高校では、単位認定試験が年に2回開催されることになっています。
前期と後期に分かれ、合計点によって単位認定がなされます。
その必要な合計点というのは、基本的に60点です。
極端な話をすれば、前期で0点だったとしても、後期で60点取ることができればクリア出来ます。
もちろん、落としてしまったら卒業が遅れてしまうので、勉強を怠らずに臨みましょう。
また、後述するレポート提出や、一定回数以上のスクーリングも経る必要があります。
単位認定試験を合格するだけでは、卒業することが出来ない?
あなたが通信制高校に入学して、無事に卒業するまでにはあと2つの関門をくぐり抜ける必要があります。
それが、レポート提出、スクーリングです。
単位認定試験に受かっても、卒業が出来なかったら意味がありませんよね。
レポート提出、スクーリングについても解説していきます。
レポート提出はどういうものなの?
通信制高校を卒業するためには、単位認定試験だけでなく、レポート提出も忘れてはいけません。
レポートは、下記で示すような各教科ごとに提出しなければなりません。
国語 | 国語総合 |
数学 | 数学I |
理科 | 科学と人間生活・物理基礎・化学基礎、生物基礎及び地学基礎 |
地理・歴史 | ・世界史AまたはBのどちらか一科目
・日本史A・B・地理A・Bの中から一科目 |
公民 | 現代社会または倫理・政治・経済 |
外国語 | コミュニケーション英語1 |
保健体育 | 体育・保健 |
芸術 | 音楽1・美術1、工芸1、書道1のどれか一科目 |
家庭 | 家庭基礎・家庭総合・生活デザインのどれか一科目 |
情報 | 社会と情報・情報の科学のどれか一科目 |
スクーリングはどういうものなの?
スクーリングとは、その名の通り学校に通うことです。
通信制高校は基本的に自宅で学習を進めることができます。
しかし、ある一定の期間に関しては通学をしなければいけないという規約が存在します。
「通信制高校だから、別に学校に通わなくていいと思っていた・・・」
という間違いを起こさないよう、充分に気を付けましょう。
とはいえ、通信制高校でスクーリングしなければいけない日数は、ほんのわずかです。
学校にもよりますが、卒業するまでに数日程度の日数でクリアすることができるところもあります。
例えば、角川ドワンゴ学園が設立しているN高等学校では5日ほど。
進学するためにも必要ですが、通信制高校の友達と会える数少ない場面として楽しみましょう。
もちろん、先生があなたの勉強を手助けしてくれる重要な機会でもあります。
充分に活用していきましょう。
単位認定試験の難易度はどれくらいなの?
単位認定試験は、真面目に勉強していれば基本的に合格できるくらいのものです。
実際に通信制高校へ通っていた人に対する調査では、
・勉強し始めるのは当日からだった
・勉強時間は2時間以内だった
というような声が上がるほどです。
通信制高校の先生側としても、生徒を無事に卒業させたいと思っています。
もちろん余裕に構えすぎるのもいけませんが、それほど身構えて望む必要がないということが分かるでしょう。
どんな問題が出題されるの?
主に提出するレポートの中から出題されるものが多いと言われています。
普段からしっかりと学習や提出物を怠らなければ、特に問題が起こることはありません。
卒業するために必要なレポート提出が、そのまま試験勉強になるということです。
ただし、気を付けておくべき点があります。
それは、昔と比べて出題の方式が変わってきているということです。
以前には、マーク方式や選択問題のような出題がメインとなっていました。
しかし、今は記述式の問題が増えてきています。
難易度は少し上がっていると言えるので、気を付けて臨みましょう。
単位認定試験を落とさないためには?
スクーリングやレポート提出で学んだことをしっかりと復習することです。
テストの内容の8割程度が、レポートから出題される学校がほとんどです。
必要な提出物を怠らなければ、そのままテスト勉強に繋がるということになります。
もし、レポートを無くしてしまった・・・という場合でも、先生に頼めばもらえることがあります。
テスト内容の残りの部分に関しては、教科書からの出題となります。
教科書に載っている内容以外は出題されません。
そのため、書店で問題集を買ったり、新しい教科書を買ったりする必要はありません。
学校から配布された教科書の内容を、しっかりと内容を暗記することで対策できます。
基礎の部分をしっかりと固めて、テストに臨みましょう。
また、スクーリングの際には分からないところをしっかりと先生に質問しておきましょう。
分からないところがあれば、通信制高校の先生は優しく教えてくれます。
この辺りに関しては、小学校や中学校でのテスト勉強とほとんど変わらないでしょう。
単位認定試験を落としたらどうすればいいの?
「もし単位認定試験で失敗してしまい、点数が取れなかったらどうしよう・・・」
という不安を抱えてしまうかもしれません。
しかし、安心してください。
単位認定試験を落としたからといって、卒業できなくなるわけではありません。
とても緊張する内容だと思いますので、詳しく説明していきます。
もしも「赤点を取ってしまった・・・」という場合には、二つの救済策が存在します。
レポート提出やスクーリングをしっかりと行う
普段から怠らずにレポートやスクーリングが認められていれば、赤点を取ってしまっていても単位が取れる可能性があります。
小学校や中学校の通信簿と同じく、テストの点数だけでなく日頃の態度も成績に関係してくるということですね。
実際のところ、あまりテストの点数は重視していないという学校も多いです。
二年目や三年目にもう一度単位取得に挑戦する
赤点こそ取ってしまったものの、一度は合格のために挑戦しようとした科目です。
前回挑戦した時よりは、はるかに合格する可能性が高くなっているはずです。
諦めずに何度も挑戦する気持ちを持ちましょう。
単位認定試験を落としたくない人は、サポート校を利用するのも手
通信制高校にはサポート校というものが存在しています。
全国に約200校以上あり、学習塾や予備校・専門学校などが運営しています。
通信制高校とは違い、通うだけでは高卒認定を取ることが出来ないのが特徴です。
なぜサポート校が大事なのかというと、実は独学のみで通信制高校を卒業するのは難しいからです。
モチベーションが続かなかったり、分からないところをすぐに質問したりすることが出来ません。
そのため、独学のみで卒業することが出来るのは、全体の20%ほどと言われています。
サポート校を利用すれば、eラーニング(双方向通信)、家庭教師、小人数制などの個別対応が可能です。
そのため、生徒一人ひとりに合った学習方法により、学習面のつまづきを無くすことが可能です。
ただし、その分学費は余計にかかってしまうことになるので注意しましょう。
まとめ
さて、通信制高校の単位認定試験について解説してきました。
おさらいとして、抱いていた疑問を解決していきましょう。
「そもそも、単位認定試験って具体的にはどんなものなの?」
→年に二回行われる、卒業するために必要な筆記試験。主に提出したレポートから出題される。
「試験の難易度はどのくらいなの?」
→普段からレポート提出やスクーリングを怠らなければ、充分にクリアできる内容。
「もし落としてしまったら、どうなるの?」
→次の年に同じ単位を取得するためにやり直せば良い。
また、レポート提出やスクーリングを怠っていなければ、単位認定試験で失敗しても単位が取れることも。
通信制高校について興味を持っているのなら、ぜひ気になる学校の資料を請求してみましょう!