通信制高校と単位制高校って、言葉が似ていますよね。
そのため、
「通信制高校と単位制高校の違いって?」
「単位の取り方は違うの?」
「学校生活はどう違うの?」
といった悩みを持っているかもしれません。
そこで、
・通信制高校と単位制高校の違いについて
・通い方の違いについて
・単位の取り方の違いについて
・学校生活の違いについて
について詳しく解説していきます。
目次
通信制高校と単位制高校の違いについて
通信制高校と単位制高校には色々な違いがありますが、大きく分けて3つあります。
大きく違うのは、
・通い方
・単位の取り方
・学校生活
この3つの点です。
通い方については、定期的に高校へ通わなければいけない日数が大きく変わってきます。
単位の取り方については、合格の判断材料や必修科目の有り無しが変わります。
学校生活については、友達関係の構築しやすさ、担任の有り無しが変わってきます。
あなたが学校に求めるものや、将来なりたい目標などによって選ぶべき高校は変わります。
もし間違った方へ入ってしまったら、途中で退学したくなってしまうこともあり得ます。
この記事を読んで、しっかりとそれぞれの高校の違いについて理解してください。
ではこの3つについて、詳しく説明していきます。
通い方の違いについて
通信制高校と単位制高校とでは、学校への通い方が大きく違います。
実際、通信制高校と単位制高校の名称の違いは、この通い方の違いから生まれています。
通い方は、
・全日制
・定時制
・通信制
とそれぞれ分かれています。
単位制高校の場合、この3つの中から選ぶことになります。
それぞれの違いについて、詳しく解説していきます。
全日制とは、一般的な高校と同じく週に決まった回数のスクーリングを必要とする学校です。学校によっては制服が用意されていたり、学校行事があったりします。
学校によって週1日、3日、5日と幅広い中からスクーリングの回数を選ぶことが可能です。
定時制は、スクーリングの時間帯が限られている学校です。午前中だけの部や午後だけの部、夜間だけの部に分けられています。
そのため、仕事の都合でどうしてもお昼の時間帯にスクーリングすることができないとしても、学校に通うことができます。
通信制は、主に家庭学習で卒業に必要な単位を取得することができる高校のことです。
一般的に言われる全日制の高校とは違い、毎日学校に通う必要はありません。
そのため、どうしても事情があって学校に通うことができない場合にも、高卒認定を取得することができます。
一方、通信制高校はその名の通り、通信制のみの通い方となります。
内容については、単位制高校の通信制と大きく変わるところはありません。
しかし、別途ホームルームの単位を取得する必要があります。
単位の取り方の違いについて
卒業に必要な単位数は、単位制高校の場合は74単位です。
一方、通信制高校の場合は74単位に加えて、ホームルームの30単位も取得する必要があります。
また、単位を認定してもらうための条件も変わってきます。
詳しくみていきましょう。
通信制高校の場合は、卒業するためにレポート、スクーリング、単位認定試験を受ける必要がある
通信制高校では、卒業するために3つの要素をクリアしなければなりません。
1つ目は、レポート提出です。
主に教科書の内容から出される、授業内容についてまとめた記述式の問題です。
単位は1年間のうちで前期と後期に分かれて取得することができますが、その期間内で数回のレポート提出を求められます。
2つ目は、スクーリングです。
通信制高校とは言っても、決められた回数は学校に通わなければなりません。
通う回数については学校によって様々です。
週に数回だけ通う必要がある学校があれば、1年に数日程度しか通う必要がない学校もあります。
気になる高校があれば、しっかりとチェックしておきましょう。
3つ目は、単位認定試験です。
前期と後期に分けて、年に2回開催されます。
1つの単位において、前期と後期で合わせて60点を取る必要があります。
内容は提出するレポートから8割、教科書から2割が一般的です。
単位制高校の場合は、レポートの提出は必要ない
一方、単位制高校は単位認定試験とスクーリングのみとなります。
レポートを提出する必要はありません。
その分、授業に出席(スクーリング)をして単位取得を目指すことになります。
通信制高校の場合、必修科目の単位を取らなければいけない
通信制高校は全日制高校と同じく必修科目があります。
・国語
・社会(地理・歴史・公民)
・数学
・理科
・保健体育
・芸術(音楽・工芸・美術・書道)
・英語
・家庭科
以上については、必ず単位を取得しなければいけません。
単位制高校の場合、好きな単位を選べるが・・・
必修科目に囚われず、自由自在に単位を選ぶことが出来るのは魅力的です。
しかし、その反面、困ったことが起こる可能性があります。
それは、大学受験です。受験する際には、単位制高校でも一般的な高校でも入試問題は変わりません。
そのため、必修科目として選ばれている教科から問題が出ることがあります。
その際に、単位制高校の場合では自分が選ばなかった単位から出題されることがあり、他の受験生と比べて大変不利な状況を生み出してしまうことになります。
これを防ぐためには、単位を選択する時点から入試に必要な科目を理解しておく必要があります。
センター試験も大学ごとの試験も、決められた科目が狙っている大学によって様々に変わります。
そのため、もしあなたが大学に通うことを目的としているのなら、単位制高校で大学受験を見越した科目選択をするのが大変重要になります。
単位を選ぶことができる自由が大きい分、充分に注意を払う必要があると言えるでしょう。
学校生活の違いについて
通信制高校の場合は、家庭内での学習がメインとなります。
そのため、他の生徒と関わることも少なくなり、必要最低限の人付き合いだけでも学校に通うことができます。
対して、単位制高校の場合は、基本的に単位ごとに授業を受けます。
その分、教室内で顔馴染みになる友達も増えてくるでしょうし、自然と人付き合いも多くなります。
これらの違いについて、掘り下げて解説していきます。
通信制高校は、友達を作るのが難しい
その反面、家庭での自学自習がメインとなるため、どうしても友達を作りづらいという側面があります。
また、それぞれ違った事情を抱えて入学してくるため、打ち解けにくいという点も大きいです。
例えば、いじめられていた人と仕事の都合上で通うことになった人とでは、通信制高校に通う動機や目的が全く違ってきます。
スクーリング自体も年数回から月2回ほどと少ないため、なかなか仲良くなる機会自体も少ないでしょう。
また、仲良くなっても出会う回数がそもそも少ないため、どうしてもさらに深い関係に発展していく・・・ということが難しいと言えます。
通信制高校は、モチベーションを自分で管理するのが難しい
隣で先生がついて熱心に教えてくれたり、分からないところをすぐに質問したりすることができないため、すぐに勉強を投げ出してしまう可能性があります。
一人で勉強と向き合うというのは、想像以上に精神力が必要なものです。それを数年単位で続けなければならないのですから、自分で自分のことを追い込めるかどうかはとても大切です。
実際、独学のみでまっすぐ卒業できる生徒は2割と言われています。
なお、通信制高校にはサポート校と呼ばれる支援学校も存在します。
サポート校を活用すれば、隣で先生が勉強を教えてくれたり、カウンセラーに心理的な不安を取り除いてもらったりすることもできます。
ただし、別途学費がかかってしまうことには注意が必要です。
一方、単位制高校の場合はサポート校が存在していません。
これまでの小中学校のように、友達や教師に対して分からないところを積極的に質問する姿勢が必要となります。
単位制高校は、担当が存在せず、自立した態度が求められる
単位制高校にはクラスが存在せず、担当の先生が付かない場合があります。
すると、普段からあなたのために勉学への発破をかけてくれる存在がいないことになります。
そのため、卒業するまでの間に自分自身がしっかりと学ぶ姿勢を持ち続けている必要があります。
人から言われないと勉強ができない・・・というような悩みを抱えているようであれば、単位制高校では卒業するまでの間苦しむことになるかもしれません。
まとめ
通信制高校と単位制高校の違いについてまとめてみました。
どちらの学校も一長一短なので、あなたに合った学校を選ぶ必要があります。
それぞれの学校の特徴を比べてみましょう。
通信制高校の場合
向いている人
・たとえ一人きりでも勉強に打ち込み続けることができる人
・人付き合いにはあまり興味がない人
・出席日数が少ないため、授業よりもスポーツや仕事に打ち込みたい人
・自分のペースで好きな単位を取得していきたい人
向いていない人
・学校で友達をたくさん作りたい人
・一人で学習を続けていくモチベーション管理ができない人
単位制高校の場合
向いている人
・全日制や定時制、通信制と自由度が広い選択肢から通学方法を選びたい人
・自分の好きな教科のみを単位取得していきたい人
・将来の明確な目標を持って、進学や就職に臨もうとしている人
・クラスメイトと一緒に学習し、モチベーションを維持したい人
向いていない人
・自分の将来なりたい像が明確に決まっていない人
・人付き合いが苦手な人
いかがでしたか?
もし気になっている高校があれば、ぜひ資料請求してみましょう!