通信制高校の面接を控えている人にとって、
「実際にどんな質問をされるのかな」
「面接で落とされたりしないだろうか」
このような不安があるかと思います。
そこでここでは、
通信制高校の面接の質問内容から合格に繋がるマナーまで、
詳しく解説していきます。
目次
通信制高校の面接ではどんな質問をされる?
通信制高校の面接にかかる時間はおよそ5~10分、長くてもだいたい20分程度です。
面接方式は学校によって個人面接・集団面接・親子三者面接とありますが、内容には大きく相違はありません。
面接官はあなたが、
「しっかりと勉強し、卒業する意志があるか」
「入学後に問題行動を起こさないか、ルールを守れる人間か」
「入学後にどのようにサポートしていこうか」
このような視点から質問をしてきます。
では、さっそく実際の質問内容をみていきましょう。
よくある質問例
・この学校の志望理由(数ある通信校のなかでなぜうちを選んだのか)
・全日ではなくて通信制高校を選んだ理由
・入学したら、どんなことをがんばりたいか
・夢や将来の進路について
・自分の趣味や特技
・中学校時代はどのようなことに取り組んでいたか
・自分の性格、長所短所について
どの通信制高校においても、このような質問がされることが多いようです。
あまり深く悩みすぎずに、自分の思いや考えを素直に伝えましょう。
「そうはいっても、どう答えたらいいかわからないなあ」
と思うかたのために、
ここからはそれぞれの質問を解説するとともに、
回答例ものせておきますので、ご自分の答えを考える際の参考にしてください。
この学校の志望理由(数ある通信校のなかでなぜうちを選んだのか)
おそらくこの質問は必ず聞かれます。
面接官が、あなたがやる気があるかどうかをみるための質問です。しっかりと理由を説明しましょう。家から近いなどでも理由としてはOKです。
回答例①
「私は集団行動や対人関係が苦手で、全日制高校では毎日通えるか正直なところ不安でした。○○高校では、自宅で自分のペースで勉強を進めることができるので、とても私に合ってると思ったからです。」
回答例②
「私は中学校の時に不登校になったため、通信制高校に通いたいと考えていました。◯◯高校はいじめに対しての取り組みがしっかりされていることをホームページで知ったので、この通信制高校なら通えると思い志望しました。」
全日ではなくて通信制高校を選んだ理由
あなたがどんな気持ちで通信制高校を選んだか、また通信制高校の仕組みをどのくらい理解しているかを見るための質問です。どの特徴が自分に合っているのかをしっかりと説明できるようにしましょう。
回答例①
「日中は働かなくてはならないのですが、通信制高校なら働きながらでも自主的に勉強を進めていくことができるからです。」
回答例②
「私は去年から病気で高校への通学が困難になってしまいました。今も週に1回通院しているのですが、自分のペースで学習ができる通信制の高校を卒業したいと思ったためです。」
入学したら、どんなことをがんばりたいか
あなたの学習意欲と、卒業する意志があるかどうかを確認するための質問です。
理由と一緒に、高校を卒業したいという意志もしっかりと伝えましょう。
回答例①
「自分のペースで勉強にはげむことで、中学の時は不十分だった知識をしっかりと習得し、さらに仕事と学校を両立して学校を楽しみながら卒業したいです。」
回答例②
「今までは、自分の弱さに甘えてしまっていたところがありました。強い意志で勉強に取り組み今までの遅れをしっかりと取り戻し、自分に自信をもって生活していきながら、卒業まで頑張りたいです。」
夢や将来の進路について
あなたの目標に対する姿勢や取り組みを見るための質問です。
正解はありませんので、正直に自分の考えを伝えましょう。今はまだ決まっていないのであれば、そう伝えてもOKです。
回答例①
「○○に興味があるため、将来は○○関連の仕事に就きたいと思っています。そのためにはたくさんの勉強が必要だと思うので、この通信制高校での学びを通して、しっかりと知識をつけていきたいと思っています。」
回答例②
「まだはっきりとはみえていませんが、これから勉強などに一生懸命打ち込むことで、自分が本当に夢中になれるものを見つけていきたいと思っています。」
中学生時代はどのようなことに取り組んでいたか
あなたがどのような生活を送ってきたか、どのような人物なのかを見るための質問です。中学校内のことでなくてもOKなので、あなたが夢中になったことなどを伝えましょう。
回答例①
「1週間に1冊は新しい本を読んでいました。たくさんの物語に触れることで自分がその経験をしたような気分になれるし、本が私いろいろなことを教えてくれました。」
回答例②
「あまり熱心に打ち込んできたものがないのですが、掃除の時間は誰よりも丁寧に取り組みました。先生にモノを大切にする子だとほめてもらったのがうれしかった記憶があります。」
自分の趣味や特技
あなたがどのようなことに興味があるのかを見るための質問です。
趣味に良し悪しはありません。自分の好きなことを堂々と話しましょう。
回答例①
「趣味は読書です。最近では作家○○の○○を読みました。特技は記憶力です。特に人の顔と名前をすぐに覚えられます。」
回答例②
「特にこれといったものが思い浮かばないのですが、私は好奇心が旺盛なのでいろいろなことに挑戦することが好きです。これからもいろいろなチャレンジを続けていきたいと思っています。」
自分の性格、長所短所について
あなたの人柄や、自分自身をどのようにとらえているかを見るための質問です。
短所を長所にいいかえるような伝え方をすると、物事を多角的に捉えることができる人だと思ってもらえてポイントが高いかもしれません。
回答例①
長所は物事をコツコツと継続してとりくめることです。短所は少し気の弱いところです。
回答例②
私の短所は○○な所です。けれど、この短所は△△と言うような長所にかえられるので、この短所も長所としていきたいです。」
上記の質問に十分に答えられればバッチリだと思います。
考えた答えは繰り返し練習しておきましょう。
他にはどんな質問があるの⁉
また、上記の質問以外にも、学校によっては次のような質問があったようです。
その他の質問例
・通学方法について(どのように学校にかようのか)
・学校の校則を守れるか
・通信制高校を卒業するには何が必要になるか。(学校のシステムを理解しているか)
・得意教科・苦手教科は何か
・入試で作文を書いた場合、その作文の内容について説明
・その場で渡された詩を読んで、その感想を述べる
・休日の過ごし方
・過去の飲酒・喫煙経験
よくある質問に加えて、これらの質問にも回答を準備しておけば万全でしょう。
学校のシステムについては、一度ホームページ等をみて卒業に何が必要かを事前に確認しておけば大丈夫です。 ちなみに一般的な通信制高校の卒業(単位取得)に必要なものは、“レポート提出・スクーリング・テスト”です
社会的なルールをしっかり守れる人間か、風紀を乱さないかを確認するために喫煙経験などを聞く面接官もいるのだとか。あなたが未成年であれば、決して「あります」などと答えないようにしてくださいね。
面接の回答に詰まってしまった場合は⁉
準備しても、当日緊張してしまった言葉につまってしまったり、ここに載っていないような質問が来て頭が真っ白になってしまうことも考えられます。
そんなときは、「わかりません」や「緊張してしまって、ちょっと思い出せません」など、
答えられないことを素直に認めてしまいましょう。
答えられなかったからといって、落とされることはまずありません。わからないことはわからないとしっかりと言えるということが大切ですので、あまり気負わず、リラックスして面接に臨みましょう。
通信制高校の合格に必要な面接時のマナーとは⁉
さて、ここまでは面接の内容について触れてきましたが、
面接では、あなたの身だしなみやふるまいも非常に大切です。
どんなに話の中身がちゃんとしていても、見た目や態度が悪ければ説得力がありませんよね。
では、ここから具体的にどういった服装・態度で面接に臨めばいいかご説明します。
服装はどうしたらいいの⁉
面接時の服装には決まりのないことがほとんどです。
実際の会場では、制服:私服=6:4くらいの割合になっています。
今通っている中学校の制服がある場合は、制服でOKです。(中退した高校の制服でも問題ありません。)
社会人であればスーツが良いでしょう。
私服にする場合は、派手すぎないようにジャケット、シャツにパンツまたはスカートといったように落ち着いたコーディネートにしましょう。色も落ち着いたものを選び、柄物ではなく無地にしましょう。
(コーディネートの例)
化粧もできればノーメイクが良いです。どうしてもしたい場合は、ナチュラルにとどめて濃い化粧は避けます。濃い色のリップ、つけまつげなどはNGです。
ピアス、ネックレスなどのアクセサリーも外したほうが良いです。
髪色については、黒髪が無難です。しかし実際のところ、髪を染めていても合格は通信制高校は多くあります。あまりに奇抜な色でなければこれだけで不合格とはなりませんが、できれば黒髪にした方がが良いでしょう。
服装のポイント
・中学または前高校の制服でOK
・社会人はスーツまたは落ち着いた私服。派手すぎる色・柄などはNG
・濃い化粧、奇抜な髪色はNG
・ピアスなどのアクセサリーは外す
面接時はどうふるまえばいいの⁉
入室から退室までの流れで説明していきます。
step
1入室前~着席まで
・面接官のほうへ体を向けて、礼をする。「失礼します」と言って入室する
・椅子の横まで来たら「本日はよろしくお願いします」と言い、面接官の合図に従い着席する
step
2面接中
・質問には大きな声ではきはきと答える、顔を上げて、面接官の目を見て話す
・姿勢よく、脚は閉じ、手は膝の上に置く
step
3面接終了~退室まで
・椅子から立った後、椅子の横に立ち一度礼し「ありがとうございました」と言う
・「失礼します」と言ってからふたたび礼をして、退室する
このように堂々とした態度で、はきはきと挨拶や受け答えをしましょう。もちろん、言葉遣いも丁寧を心掛けてください。
そうすることで面接官には好印象をもってもらえますし、これだけでほぼ合格は確実になるでしょう。
ちなみに目を見て話すのがどうしても苦手な場合は、目以外の顔のパーツを見るでも大丈夫です。
これはNG!面接で不合格になる人とは⁉
通信制高校の面接は、よほどのことがなければ不合格にはならない、とされています。
でも実際に“よほどのこと”ってどういったレベルのことなのでしょうか。
ここでは、実際にNGのパターンを説明します。
さきにお話すると、「通信制高校で学習する(卒業する)意志が全く見られない」、「ルールを守れない」、「素行が非常に悪い」がこのNGパターンに該当します。
面接官にそのように捉えられる言動をしないよう、十分注意しましょう。
面接時のNG行動
・面接に遅刻する
・足を組む
・タメ口で話す
・ガム・飴などを口にいれている
・スマホをいじる
・反抗的な態度をとる
・返事をしない、何も答えない
・過去に補導・飲酒・喫煙などの非行歴があり、反省している様子がみられない
このような場合はたとえ門戸を広げている通信制高校だとしても、受け入れるわけにはいかなくなります。
また、中学生時代にいじめに遭い、不登校だった方も通信制高校に通っています。
そのような生徒を守るため、通信制高校はいじめには厳しく対応しています。
なので、いじめを行ってしまう危険性が感じられるような生徒は学校としても入学させたくないのです。
ほかの生徒さんに被害や悪影響が及ぶようなことがあってはいけないですからね。
過去の非行については自分から打ち明ける必要はありませんが、調査書などからバレてしまった場合は、しっかりと反省していることを面接官に伝えましょう。
まとめ
この記事のまとめです。
まとめ
・通信制高校を志望する理由は必ず聞かれるので用意しておく
・学校を卒業する意志があることをしっかりと示す
・質問には素直に答える、わからないときは「わかりません」でOK
・派手な服装や化粧、ピアスはNG
・面接時の態度があまりにも悪いと不合格もありうる