千葉県にある技能連携校、興学社高等学院。
入学を考えるにあたって、
「学校の評判はどんな感じなのかな?」
「学費は大丈夫かな?」
「どんな入試をやるんだろう?」
など、いろいろと気になることが浮かんできますよね。
そこで、この記事では
ポイント
- 生徒からの評判
- 学費がどれくらいかかるのか
- どんな入試が行われるのか
以上の3点について解説していきます。
また、こちらの学校はいわゆる通信制高校とは異なるため、最初に少しだけ、どういった学校なのかについても解説します。
目次
興学社高等学院は通信制高校じゃない?
興学社高等学院について調べてみると、よく通信制高校として紹介されている場合があります。
でも、実は通信制高校ではありません。
通信制高校ではない技能連携校
興学社高等学院は、正しくは技能連携校といいます。
技能連携校というのは、美容や芸術等、専門的な学習をすることができる学校です。
全日制や定時制の学校のように、普段から通学して学ぶことができます。
ただし、高卒資格を得るためには、通信制高校へ同時に入学する必要があります。
興学社高等学院では、通信制高校の星槎国際高等学校と連携しています。
同時に入学する必要はありますが、興学社高等学院の授業の中で通信制高校を卒業するために必要な単位を取得できるようになっています。
そのため、興学社高等学院に通うだけで高卒資格を得ることができます。
生徒が通信制高校の方を意識する必要はないため、
「興学社高等学院を卒業したら通信制高校を卒業したことになるんだなあ」
くらいに思っていて大丈夫です。
技能連携校に入学するメリット
通信制高校とは違い、専門的な学習を学校に通いながら学べる点がポイントです。
そのため、
通信で学習するだけだと不安
不登校だったけど、本当は学校に通いたい
という方にとっては良い選択肢のひとつになるでしょう。
興学社高等学院では、不登校を克服できるように、次のような取り組みをしています。
- 朝10:00からスタート
- 好きな授業を自由に選べる
- クラスが固定でない
通っている生徒も、以前不登校だったり、発達障害、心の病気があったりする生徒が多いです。
こうした生徒でも学校生活を送れるように、学校が環境を整備しているのは良いですね。
普段から学校で授業を行い、文化祭といったイベントもあることから、興学社高等学院の実態は「不登校だった人でも通えるような」私立の全日制高校と言えるのかもしれませんね。
興学社高等学院の評判は良い?悪い?
実際に学校に通っている生徒からの評判を口コミから探っていきましょう。
在校生の声
友達を作ることが苦手だった私は、それを克服する授業を受けました。
授業を受けて、自分の考えと相手の考えには大きな差があるということがわかりました。
それを知ってからは、初対面の人と話すことへの苦手意識がなくなりました。
前の学校では周囲の人と対立して人間関係を上手く築けませんでした。
この学校に入学してからは、先生方のサポートをしっかり受けることができて、無事に学校生活に馴染むことができました。
オリジナルの時間割が作れて、放課後には部活動もできます。
私は小・中学校時代、友達がいませんでしたが、そんな私でも楽しくて面白い学校生活を送れています。
卒業生の声
授業の種類が多く、興味のある授業を選べたのが良かったです。
私はゲーム制作の授業を選びましたが、高校の内からこんなに専門的な学習ができるのには驚きました。
とても楽しくて、気合を入れて勉強することができました。
国語や数学、英語等の必ず受けなければいけない授業はいくつかありますが、基本的には興味のある授業を選んで受けることができました。
普通の学校のように、自分が望まないものを無理やり「受けさせられる」ということがないのが良かったです。
興味のあったWordやExcelの授業を受けることができて、役に立ちました。
生徒からの評判は良い
興学社高等学院の評判をまとめると以下の通り。
ポイント
- 人間関係に不安があっても学校生活を送ることができる
- 専門的な授業を含むたくさんの授業の中から、興味のある授業を選んで受けることができる
- 放課後に部活動ができる
全体的に良い評判を聞くことができました。
悪い評判を耳にしなかったため、興学社高等学院の評判は良いと言えるでしょう。
でも、実際に自分で学校を見学してから入学を決めることをお勧めします。
いくら口コミで良い評判を聞いたとしても、実際に通ってどう感じるかは人によって変わります。
ですから、口コミはあくまでも参考程度にして、ぜひ一度足を運んでみましょう。
興学社高等学院の学費は通信制高校と比べて高め?
興学社高等学院の学費を他の学校との比較し、高いのか安いのかについて見ていきましょう。
学費補助についても解説していきます。
興学社高等学院の学費
興学社高等学院には3つの学科があり、それぞれ学費が異なります。
総合進学科
項目 | 初年度 | 2年次 | 3年次 |
入学金 | 100,000円 | – | – |
授業料 | 540,000円 | 540,000円 | 540,000円 |
施設・ 教材費 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
学籍費用 | 210,000円 | 210,000円 | 210,000円 |
年度合計 | 950,000円 | 850,000円 | 850,000円 |
特進科
項目 | 初年度 | 2年次 | 3年次 |
入学金 | 100,000円 | – | – |
授業料 | 770,000円 | 770,000円 | 770,000円 |
施設・ 教材費 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
学籍費用 | 210,000円 | 210,000円 | 210,000円 |
年度合計 | 1,180,000円 | 1,080,000円 | 1,080,000円 |
リベラルアーツ科
項目 | 初年度 | 2年次 | 3年次 |
入学金 | 100,000円 | – | – |
授業料 | 770,000円 | 770,000円 | 770,000円 |
施設・ 教材費 | 120,000円 | 120,000円 | 120,000円 |
学籍費用 | 210,000円 | 210,000円 | 210,000円 |
年度合計 | 1,200,000円 | 1,100,000円 | 1,100,000円 |
引用:興学社高等学院
3年間で300万円前後掛かります。
学籍費用というのは、連携校である星槎国際高等学校の学籍を取得するための費用です。
高卒資格を得るためにはこちらへの入学が必須になるので、省くことはできません。
請求自体は興学社高等学院を通して行われるので、星槎国際高等学校から別途請求が来るということはありません。
学費の相場
他の学校と比べて、興学社高等学院の学費はどうなのでしょうか。
初年度納入金で比較していきたいと思います。
(興学社高等学院の学費は総合進学科の950,000円を参考とします)
私立の通信制高校と比較すると以下の通り。
初年度納入金を安い順に比較(概算)
- 八洲学園高大学国際等学校
- 116,000円
- N高等学校
- 129,000円
- 代々木高等学校
- 150,000円
- ヒューマンキャンパス高等学校
- 190,000円
- ルネサンス高等学校
- 345,000円
- 興学社高等学院
- 950,000円
通信制高校として比較すると、興学社高等学院の学費はとても高いです。
桁違いなレベルと言えます。
ちなみに、私立の全日制高校の学費は、文部科学省の平成28年度子供の学習費調査で1,040,000円という結果が出ています。
興学社高等学院の学費は私立の全日制高校並みですね。
ここまで学費が高額となっている理由としては、
- 2つの学校に同時に入学するため、2校分の費用が掛かる
- 授業料と施設・教材費が私立の全日制高校並みに掛かる
という理由が考えられます。
私立の全日制高校のように学校で授業を行うということを考えると、授業料や施設・教材費が同じくらい掛かってしまうのは仕方ないでしょう。
学費を納入する時期は、入学時と進級時となっています。
就学支援金や奨学金といった学費補助を受ける場合、申請してすぐに口座に振り込まれるというわけではないため、注意が必要です。
期限までに学費を用意できるようにしましょう。
学費補助について
学費補助には大きく分けて2種類あります。
- 返済が不要な就学支援金
- 返済が必要な奨学金
これらの学費補助がどれくらい受けられるのかについて解説していきます。
就学支援金
興学社高等学院は、返済不要の私立高校就学支援金の対象校になっています。
条件を満たせば、年度末に国から118,800円が支給されます。
条件
世帯年収目安910万円未満であること
加えて、世帯年収に応じて、118,800円~297,000円の幅で支給額が増えることがあります。
詳細については、入学時等に学校から案内があります。
就学支援金を利用するためには申請が必要ですから、学校からの案内を漏らさず聞き取るようにしましょう。
もしそのような説明がなかったと感じた場合は、速やかに学校に問い合わせましょう。
奨学金
国の教育ローンを利用できる場合があります。
教育一般貸付(国の教育ローン)
- 最高350万円まで入学前から借入れ可能
- 固定金利は年66%、最長15年の長期返済
- 子どもの人数・世帯年収に応じた支援
基本的には1年中いつでも申請を受け付けていますが、必要時期の2~3ヵ月前の申し込みが推奨されています。
必要な時に用意できないと大変ですから、余裕をもって申請しましょう。
授業料や施設・教材費等、様々な費用に対して利用が可能ですが、入学金については、入学する月の翌月末までしか融資してもらえないため、注意が必要です。
学校による見積もりでは、国の教育ローンを利用した場合、月額6,500円程度の返済となっています。
とはいえ、各家庭によって収入が異なりますから、詳細な見積もりは日本政策金融公庫から確認することをお勧めします。
また、地域の奨学金が利用できる場合もありますが、自治体によって異なりますので、詳細はお住まいの自治体に問い合わせください。
奨学金は、一括で学費を用意できるほどお金に余裕がなくても、学校に通うことができる良い仕組みです。
ですが、後で返さなければならないということだけは忘れないようにしましょう。
興学社高等学院ではどんな入試が行われるのか
興学社高等学院の選考方法は、面接と作文のみと簡単な形式になっています。
学力試験もありません。
「これから学んでいくんだ」という意思さえあれば、学力を問わず、誰でも入学できるというわけですね。
それでは、作文では何を書けば良いのか、面接ではどんなことを聞かれるのかについて確認していきましょう。
作文で書くこと
作文で書く内容は決まっています。
作文の内容
- タイトル:高校生活に望むこと
- 字数:200字以上
「当日にちゃんと書けるか不安」
という方でも、あらかじめ下書き用紙を入試課から受け取ることができるため、家でじっくり考えることができます。
学校側は、生徒をサポートする、受け入れるという姿勢でいますから、正直に書いて大丈夫です。
学校としても、あなたのことを知ることができれば、望む未来に向かってサポートもしやすくなります。
ひとつだけ気を付けた方が良いこととしては、文章は丁寧に書くべきだということです。
相手も人間ですから、これから頑張りたいという意思を感じられる方が、「頑張って支えてあげなきゃ」と思えるはずです。
気持ちを込めて、丁寧に書きましょう。
面接で聞かれること
面接で聞かれる質問は、
どうしてこの学校に入学しようと思ったの?
どんな高校生活を送りたい?
なにか不安なことはある?
といった内容が考えられます。
言いづらい理由があるかもしれませんが、ある程度は正直に話した方が良いでしょう。
なぜなら、あなたがどんな生徒なのかを知ることができれば、学校としてもサポートがしやすくなるからです。
また、面接官があなたの望むこと、知りたいこと、不安に思うこと等を知れれば、面接官もそれに答えることができます。
伝えることで、あなたが抱えている疑問や不安を解消できるかもしれません。
事情があるのは学校側もわかっていることですから、入学を考えるに至った経緯や、これからの未来に望むことについて正直に答えましょう。
これから質問に対する回答例を示しますが、あくまでも自分の気持ちを乗せてあげることが大事なので、参考程度にしてください。
間違ってもそのまま暗記して話す、なんてことはやめましょう。
回答例「どうしてこの学校に入学しようと思ったの?」
私は中学の時、不登校でした。
だから、普通の高校に通う自信がありません。
でも、高校にはちゃんと通いたいと思っています。
そんな時、貴校の存在を知りました。
私と同じ、不登校だった子もいると聞きました。
無理なく通えるような環境がそこにあると知って、「私でも通って大丈夫かも」と思いました。
それが貴校への入学を希望する理由です。
回答例「どんな高校生活を送りたい?」
今はコミュニケーションが苦手なので、これからは少しでも人と関われるようになりたいです。
貴校にはたくさんのイベントもあると聞いたので、そうした場でも他の人と仲良くやれたら良いなと思っています。
回答例「なにか不安なことはある?」
友達ができるかどうかが不安です。
人と話すのが苦手で、「相手を傷つけちゃったらどうしよう」とか「嫌なことを言われたらどうしよう」っていつも考えてしまって、話せなくなってしまいます。
興学社高等学院の卒業後の進路は?
興学社高等学院を卒業すると、高校卒業資格を得ることができます。
つまり、全日制高校と同様に、卒業後の進路として進学や就職が考えられるということです。
技能連携校でも通信制高校と連携しているため、進路が制限されることはありません。
卒業生は合計346名で、卒業率は100%です。
通ったとしても途中でやめてしまうことがないのは、それだけ学校のサポートが行き届いているということですね。
進路は大学や短期大学、専門学校への進学の他、就職と様々です。
大学への進学実績としては、早稲田大学、明治大学といった難関大学への合格実績があります。
就職についても、様々な民間企業の他、防衛省への就職実績もあります。
きちんと卒業でき、卒業後も進学・就職の両方において、確かな成果を収めていることから、安心して通うことができそうです。
まとめ
最後に、興学社高等学院の評判、学費、入試について振り返っておきましょう。
ポイント
- 多様な生徒に合わせた学校生活を送ることができ、評判は良い
- 学費は高めで950,000円~1,200,000円(初年度)
- 就学支援金で118,800円~297,000円の減額が可能
- 入試は作文と面接のみで簡単
- 卒業率100%で難関大学への進学実績や防衛省への就職実績もある
この記事が興学社高等学院に入学するかどうかの判断の手助けになれば幸いです。