小学校、中学校、高校……。 普通なら楽しいはずの学校生活。
そんな中、いじめで悩み、学校に行けない子供たちが数多く存在します。
そして、悩んでいるのは子どもたちだけではないはずです。保護者からもこんな声が聞こえてきます。
うちの子は不登校です。
一時期は毎日暴れて泣いて、手がつけられないくらい不安定でした。現在は少しずつ落ち着き始めていますが、今後またどうなるのか分かりません。
親としても、どうすればよいのか分かりません。どなたか対処法を教えてください。(高校生の保護者)
他にも「どうすればいいのか分からない、対処法があれば教えてほしい」など、悩みを抱える親御さんの声を多く聞きます。
今回はいじめが原因で不登校になった子供への接し方、子供自身ができることについて話していきたいと思います。
子供が不登校になって悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
いじめが原因の不登校になった子供ができる事って何?
まずは焦らないことです。
学校を休んでいる間、しっかり体も心も休めましょう。
落ち着いて話せるようになったら、学校での出来事を家族に話してみてください。
きっと一緒になって解決策を考えてくれるはずです。
この時絶対にしてはいけないのが、一人でため込むことです。
誰も信じられずに孤独感に襲われたら、周りにいる自分の味方に目を向けてみましょう。モヤモヤした気持ちを外側に出すことで楽になることもあります。
いじめが原因で不登校になった親ができる対処法とは?
では、具体的に親ができる対処法について、解説していきます。
次の3つのステップで、対処してみてください。
まずは学校を休ませる
いじめが原因で不登校になってしまった場合、子供たちは心に傷を負っていることが多いです。
すぐに学校に行かせようとするのは、残念ながら最善策とは言えません。
「勉強に遅れてしまう!」
「周りの子についていけなくなる!」
「さぼり癖がつくかもしれない」
我が子を心配するあまり、そう考えてしまうのは仕方ないことです。
しかしここで無理やり学校に行かせてしまうと、いじめが悪化したり、不登校が長引いたりしてしまうかもしれません。
まずは十分な休養を取らせ、心を落ち着ける時間を作ってあげましょう。
子供の話を聞く
この時大切なのが、子供の味方であり続けることです。
いじめを受けた子供は、集団の中で疎外感や孤独感を味わっています。教室には誰も味方がいないのですから。心細さは相当なものでしょう。
親までもが自分を理解してくれない、SOSに気付いてくれない、話を聞いてくれない…。
唯一の味方である親がこのような対応を取ってしまうと、子供は非行や自傷行為をとったり、部屋から出てこなくなったりすることが懸念されます。
必要なのは子供の話を聞き、理解してあげることです。子供の発言をできる限り否定しないようにしましょう。
それでもダメなときは……。
環境を変えてしまうのも一手です。
人間関係が原因の不登校の場合、すぐに修復するのは難しいです。本人としても勇気がいることだと思います。
三日、一か月、半年…。休みが長期化していくにつれて、授業に大幅に遅れていくことになります。将来のことを考えれば早めに手を打ちたいところです。
ここで、3つの対策を紹介します。
・転校して環境を変える
・家庭教師を雇う
・通信制高校に通う
それぞれの対策のメリット&デメリットを詳しく説明していきます!
転校して環境を変える
ココがおすすめ
・人間関係が完全にリセットされる!
・心機一転してやり直せる!
・全日制の通うことができる!
ココがダメ
・多額の費用がかかる
・引っ越さなければならないことがある
転校は親子ともども相当な覚悟が必要
家庭教師を雇う
ココがおすすめ
・自分のペースで学べる
・マンツーマンなので勉強しやすい
・外出の必要がない
ココがダメ
・高校の卒業資格がもらえない
・家庭教師はプロばかりではない
あくまでも登校再開までの「つなぎ」
通信制高校に通う
ココがおすすめ
・高校資格を取得可能
・全日制より学校に行く回数が少ない
・資格が取れるところがある
・自分に合わせたライフスタイルが過ごせる
ココがダメ
・自主性が問われる
・全日制よりサポートが弱い
自分で計画をたてて勉強する必要アリ
一番対策として有効なのは、やはり通信制の学校に通うことでしょうか。金銭面や勉強環境、資格の取得ができるなど、多くの条件は満たしています。自宅学習しながら高校卒業資格を得て、大学進学したという話はよく聞きます。
実際に不登校の子供が通信制の学校に通い、社会復帰を果たした例は多いんです!
持病があるのと、朝が苦手なため中学は遅刻、欠席ばかりでした。授業もちゃんと受けられなかったので勉強もできず、通える学校をと通信制高校を選びました。
通信制高校では、夢のために頑張っている人、同じような病気を持っている人 など、共通点がある人が多く、勉強にも先生方が気を回してくれます。
普通の高校に通っていたら経験できないことも経験できて、将来役立つことも沢山学べると思うし、自主性が試され伸びると思います。(18歳女子高校生)
中学生の時はいじめにあっており、全然勉強に集中できませんでした。ですので学力がまったく足りず、全日制の高校に入学することは、できませんでした。
でも、高校だけは卒業したいと思ったので、通信制高校で頑張ろうと思い、入学しました。
入学前は勉強についていけるか心配でしたが、基本から先生が教えてくれるのと、自分のペースでできるため、その心配はすぐになくなりました。
クラスメイトもみんないい人ばかりで、いじめもありません。
勉強以外にも、就職に役立つような専門的なことを教えてもらえたり、「これが授業?」と思うような面白い授業もあり、毎日楽しいです。
部活動で、気の合う仲間もでき、毎日楽しく通っています。(16歳男子高校生)
うちの子は、中学時代は不登校で、勉強もしませんでした。全日制の高校に通うには当然出席日数が足りず、通信制のサポート校に入学させました。最初は正直、通い続ける自信もなく、「すぐやめちゃうのかな」と思いましたが、今も毎日通学しています。
中学のときはいじめらていましたが、今では友達もできて楽しいようです。資格などをとるための勉強もできるため、色々なことにチャレンジしている様子も見られます。一時はどうしようかと思いずっと悩んでいましたが、今では将来の道も見えてきました。通信制高校には、本当に感謝しています。(17歳女性生徒保護者)
このように、通信制高校に編入して道が開けたという声が多数あります。
不登校でも学校に行けるようになったと評判の通信制高校
通信制高校は、いじめが原因で不登校になった生徒も多く通っているため、安心して学校に通うことができます。
最後に、いじめが原因になった子でも、安心して通うことができると、特に評判が良い学校を2つ紹介します。
八洲学園大学国際高等学校
八洲学園大学国際高等学校は、沖縄に本校がある通信制高校です。
不登校の生徒も、楽しく卒業できると評判の学校の一つです。
中学生時代に不登校だった生徒、いじめが原因で全日制から転入してきた生徒がいます。同じ気持ちを共有し合える仲間が多く集まるので、いじめはありません。むしろ、人の痛みを理解できる生徒に成長してくれます。
全国から様々な理由で入学してくるので、多くの価値観と出会えます。もちろん、先生が生徒に対して親身に対応してくれるので、学校の雰囲気もとても良いです。(女性/卒業生)
たしかに、沖縄に最低でも年に1回、5泊6日で行く必要はありますが、そこでの体験も非常に好評です。
ちょっとした旅行気分で楽しむことができるのも、人気の理由でしょう。
全国から受け入れ可能! とにかく満足度が高い! サポートや行事が充実している!
詳しくは公式ホームページをご覧ください。
精華学園高等学校
精華学園高等学校は山口県を中心に、全国各地に校舎のある通信制高校です。
この通信制高校も、不登校になった生徒が通いやすい環境があると評判です。
前に通っていた学校で誰とも仲良くなれず、この学校には居場所はないなと思いました。そのうち、不登校になってしまい、出席日数も足りなくなって留年という形になったので、自主退学をしてしばらく引きこもっていました。そんな時にこの学校を見つけました。自宅からは少し距離がありましたが先輩たちに進められて勇気を振り絞って入学した結果、友達もでき楽しい高校生活を送ることができました。(女性/卒業生)
前の学校でみんなについて行けず、途中から学校にも行かない事が続き中退することになりました。そこで通信制高校への入学を決めました。
精華学園高等学校は個人ひとりひとりの個性を尊重していただけます。みんな積極的に挨拶してくれるなど、本当に通いやすい環境でした。前の学校では勉強面でみんなについて行こうと必死でしたが今の学校では個人のペースに合わせて一つ一つちゃんと教えていただけて自分のペースで勉強出来きています。
時間割も自分で決めることが出来るのでバイトをしながら学校に通えるのも魅力の一つだと思います。前の学校では考えられないほど充実して本当に精華学園高等学校へ転校して良かったと思います。(女性/卒業生)
時間割を自分で決められる! 自由度が高い!
詳しくは公式ホームページをご覧ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
同じ悩みを持つ人が多くいることが分かってもらったと思います。
下に親がとるべき対策のポイントをまとめてみました。
ポイント
・すぐに学校に行かせようとしない
・子供の話をしっかりと聞く
・環境を変えることも考える
・頭ごなしに叱らない、否定しない
今の時代、人間関係はさらに複雑化しています。
些細なことで喧嘩になったり、仲たがいが起きたり、そこからいじめに発展したり。
いじめを受けた子供は一生心に消えない傷を負うことになります。
そうなった時、親がどう対応するかでその後の未来が分かれます。
後悔しない選択をしましょう。