三重県立桑名高等学校は、全日制に3つの特色のある学科(普通科、理数科、衛生看護科・専攻科)があり、更に夜間に通う定時制も併設されている高校です。様々な希望をもった学生が集まると言われていますが、今回は三重県立桑名高等学校の定時制についてお話しします。
・三重県立桑名高等学校の評判ってどうなの?
・学費はどのくらいだろう?
・入試はどんな内容かな?
といったところからお話ししていきたいと思います。
目次
三重県立桑名高等学校の評判はどうなの?
高校探しでまず気になるのは評判ではないでしょうか。ひとまず悪い評判をチェックしてみましょう。
三重県立桑名高等学校の悪い評判
・校舎が入り組んでいて狭い
・トイレが汚い
全体的に生徒の満足度が高いようで、悪い口コミといえば設備や施設の古さについてくらいでした。一方、良い評判は沢山あります。早速見てみましょう。
三重県立桑名高等学校の良い評判
・人間関係が良く、先生方も親切で丁寧
・いじめの話は聞かない
・勉強を頑張れる環境
・仕事と学業を両立できる
定時制に通う生徒の半数以上が元々不登校のようですが、人間関係が良好のためコミュニケーションもだんだんと取れるようになったり、友達ができたりする生徒が沢山いるそうです。
また、授業も丁寧で、仕事と学業を両立できるという素晴らしい口コミがありました。良い口コミが多いので安心ですね。
【定時制】三重県立桑名高等学校の学費はどのくらい?
公立の定時制だと、学費はいくらくらいかかるのでしょうか。学費についてもしっかり押さえておきたいと思うので、ここでご紹介していきます。
入学選抜手数料(初年度のみ) | 950円 |
入学料(初年度のみ) | 2,100円 |
体操服・上履き・体育館シューズ代(初年度のみ) | 15,000円 |
教科書・辞書代(年額) | 10,000円 |
授業料(年額) | 32,400円 |
学年会計(修学旅行の積立含む)(年額) | 25,200円 |
PTA会費・後援会費(年額) | 5,400円 |
合計 | 91,050円 |
※入学初年度の目安となる学費です。
※教科書代などは実費となります。変動する可能性もあるので詳細は必ず直接お問い合わせ頂き、ご確認をお願いします。
入学初年度の合計が9万円ちょっとするので、高いような気がしますよね。しかし、私立の定時制高校の場合は入学金だけで8万円以上かかり、授業料等も入れると合計50万円以上かかるところが多いのでそれを思うとやっぱり公立はお財布に優しい方だと捉えられます。
そして、忘れてはならないのが先程の口コミです。「仕事と両立しやすい」と書いてありました。仕事をして学費を払いながら通うことが可能なのです。その仕組みについて気になるかと思うので、追ってご紹介しますね。
【定時制】三重県立桑名高等学校の入試ってどんな内容?
「三重県立桑名高等学校って良いかも!」と思ったところで気がかりなのは入試のことではないでしょうか。三重県立桑名高等学校の普通科は国公立大学への進学率が高いことで有名です。偏差値も三重県の中では上位に組み込みます。
そこに属する定時制の偏差値…気になるところだと思いますが、実は定時制には偏差値がありません。そのため偏差値については特にボーダーラインはないので安心してください。
ということで、ここでは入試への応募資格と学力検査の内容について触れていきます。
※令和2年度三重県立高等学校入学者選抜実施要項を元にまとめています。
応募資格について
定時制課程を志望する場合は、原則として県内に居住又は勤務している必要があります。そして、中学校を卒業又は卒業見込みでないと受けられません。また、定時制課程では学区はないので、三重県内全域から応募することが可能です。
検査内容について
三重県立桑名高等学校の定時制では検査内容を学力検査(国語・数学・英語)、面接、作文としています。
学力検査の過去問については著作権の関係で載せられないため、三重県ホームページをご参照ください。ちなみに、満20歳以上の場合は学力検査を免除されます。もう何年も国数英の勉強してないという人も多いと思います。有難い制度ですね。
尚、三重県立桑名高等学校の面接や作文内容については情報公開がされていませんでした。そこで、定時制高校の入試で定番となる質問内容や作文のお題についてご紹介します。
定時制高校での入試【面接】でよくある質問内容
定番の質問内容をまとめました。
・この学校を志望する理由は何ですか。
・高校で頑張りたいことはありますか。
・卒業後の進路や将来の夢についてはどのように考えていますか。
・中学校生活で特に頑張ったことは何ですか。
・好きな教科とその理由、不得意教科と克服のための取り組みは何かありますか。
・自己PRをしてください。
・自分の長所と短所を教えてください。
・最近興味を持ったニュースは何ですか。理由も併せて教えてください。
・定時制は夜間なので、日中の空いた時間では何をしたいですか。
もちろん上記の内容以外にも聞かれることがあると思います。そのため、お家の方や学校の先生と面接練習をしていると安心かもしれません。
面接の受け答えのみならず、身だしなみを整えることや元気よく挨拶することも重要なチェックポイントとなるのでしっかり練習しておきましょう。
定時制高校での入試【作文】でよくある質問内容
作文でよくお題にされるのは下記の内容です。
・高校で学びたいこと
・定時制高校に入ろうと思った理由
・この高校を選んだ理由
・中学時代の過ごし方
・高校生活でしたいこと
・卒業後の進路や夢について
作文でポイントになるのは、序論(問題定義をして、どういうことを書いていくかを説明する)、本論(問題への対策や意見)、結論(自分の言いたいことを簡潔にまとめる)と三段落に構成を分けて書くことです。
例えば「高校生活でしたいこと」がお題になった場合は、
【序論】私は中学生時代に不登校になり、友達とは疎遠になりました。そのため、高校生活では人間関係を克服して、人と積極的に関わり一生大切にできる友達と出会いたいです。そこで、具体的にやっていきたいことを3つ挙げたいと思います。
【本論】具体例を3つくらいあげて、どうしてこの具体例を実行すると良いと思うのか書く。
【結論】このように3つの対策をして、高校生活で生涯大切にできる友達を作り充実した高校生活を送っていきたいです。
このように書いていくと良いです。本番までに何度も書く練習をして、すぐに構成を考え清書できるようにしていくことをお勧めします。
ところで三重県立桑名高等学校 定時制の特徴って何?
三重県立桑名高等学校について調査していると、特徴がどんどん出てきました。ここでは3つに絞ってご紹介していきたいと思います。ちなみに、下記の特徴についてお話しします。
・どうして学業と仕事が両立できるの?
・良い人間関係が保たれているのはどうして?
・卒業後の進路はどんな感じ?
それでは早速いってみましょう。
どうして学業と仕事が両立できるの?
三重県立桑名高等学校の定時制に通う約80%の生徒が働いています。中には、正社員として働きながら学校に通っている人もいます。もっといえば、三重県立桑名高等学校は通学しながらの就労を勧めているようです。なぜなら生活リズムが整うからです。
このことを踏まえて、どうして学業と仕事が両立できるのか解説していきます。
定時制はどんな時間割なの?
三重県立桑名高等学校は夜間定時制です。1日4時間の授業を週5日受けて、4年間で高校卒業の資格を取得します。
定時制高校は4年制ですが、3年間で卒業しようと思う場合は北星高校の通信制課程と併修すると良いです。
北星高校は、三重県北部の定時制と通信制を繋ぐ拠点校です。定時制に通う生徒は、通信制を設置している北星高校にも通って単位を取ることが認められているので、卒業単位に加算して3年間で卒業することも可能となります。
本題ですが、通常の授業日の時間割は以下のようになっています。
時間 | 時間割 |
17:20 | 予鈴 |
17:25 | 1限開始 |
18:10 | 1限終了、ショートホームルーム開始 |
18:20 | 2限開始 |
19:05 | 2限終了、給食開始 |
19:20 | 3限開始 |
20:05 | 3限終了 |
20:15 | 4限開始 |
21:00 | 4限終了 |
行事がある日はまた違う時間割になりますが、基本的に17:20より前に授業が始まることはありません。そのため、日中にしっかりと働く時間があります。
そしてお気付きでしょうか。なんと定時制にも給食の時間があります。時間は短いですが、合間に食事を摂ってクラスメイトと談話して、エネルギー充電してまた勉強できるって良いですね。
勉強についていけるようにする仕組みがあるの?
三重県立桑名高等学校の定時制では基礎基本の学力を身に付けることが目標とされています。そのために、習熟度別授業が実施されています。特に学力差の大きい国語・数学・英語で能力別にクラスを分けて、少人数での授業をしています。
また、全学年において学期毎に授業理解度アンケートを実施しています。そこで生徒一人一人の悩みを把握して授業に反映する仕組みが作られています。授業が分かるようになるまで教えてくれるのです。
定時制には中学時代に元々不登校だった生徒も多くいますが、ここまで対策を取ってくれるので勉強に自信がなくても大丈夫です。学業と仕事が両立できるのも納得ですね。
良い人間関係が保たれているのはどうして?
口コミに書いてあったように「人間関係が良い」のが評判の三重県立桑名高等学校。どうしてそう言われているのか、その秘密をお教えします。
定時制だけど「クラス制」
タイトル通りですが、定時制でも「クラス制」がとられています。クラスの仲間で助け、励まし合いながら仕事や勉強を頑張れる環境になっています。
また、定時制ですが学校行事も充実しています。クラスマッチ、体育祭、文化祭、校外学習、修学旅行があります。毎日一緒に過ごすクラスメイトと行事も一緒にすることで自然とコミュニケーションが取れて、友達もできていくようです。
活動指標で気持ちの良い学校生活が送れる
定時制用に活動指標が定められています。その内容は、
・無断遅刻、無断欠席をなくす
・挨拶運動で誰もが気持よく挨拶できる雰囲気を作る
・校則は勿論、社会のルールを厳守するよう指導する
いかがでしょうか。これが出来ている環境だと思うと気持ち良く通学できそうですよね。「挨拶しても返ってこない」とか、ないんです。
しかも「当たり前のことを、馬鹿にしないで、ちゃんとする」という指導を確実にしているんです。ちょっと小馬鹿にすることからいじめに発展したりすると思うのですが、これが徹底されているので「いじめの話は聞かない」ようです。
卒業後の進路はどんな感じ?
三重県立桑名高等学校の定時制では、多くの生徒が卒業後の進路として就職を選択しています。そのために、総合学習の時間を用いたキャリア教育(社会人として自立した人になるための教育)が行われています。
キャリア教育では具体的にどんなことをするの?
平成31年度のキャリア教育では、全学年同内容で一斉に下記内容について学びました。
・企業パネルディスカッション(各自の異なる意見を述べて討論をするけど、聴衆も参加する形のディスカッション。)
・桑名、四日市の企業見学
・スクールカウンセラー講話
・消費者教育(自立した消費者として、安心安全で豊かな消費者生活を営むための教育。食の安心安全に関する問題、環境問題、悪質商法や多重債務などについて勉強する。)
・職業別体験授業
・企業説明会
どれも、社会人になるために必要なスキルですね。特にパネルディスカッションは貴重な経験となるのではないでしょうか。話しを聞くだけでなく、それに対して自分の意見を言えるというのは大切なスキルですし、それを企業相手に行うのは滅多にできない経験です。
それでは、これらのキャリア教育を受けている三重県立桑名高等学校定時制の有職率は最終的にどのようになっているのでしょうか。
進路(有職率)は学年ごとにどう推移していくの?
進路指導として、生徒一人一人の希望や適性を把握して入試や就職試験対策を丁寧に行ったと報告されています。
就職対策を具体的に言うと、4年生で就職希望の生徒には、面接練習や履歴書の書き方指導を行っています。また、ハローワークと連携して求人票の読み方なども学び、企業見学も必要に応じて先方にお願いしています。
その結果、生徒の有職率は以下の様に推移しています。
在籍数 | 有職数 | 比率(%) | |
1年生 | 13 | 7 | 53.8% |
2年生 | 12 | 5 | 41.7% |
3年生 | 9 | 9 | 100% |
4年生 | 11 | 10 | 90.9% |
これだけ高い有職率を誇っていても、進路に迷う生徒たちに抜かりなくフォローするための対策として「1年生の段階から更に具体的に考える機会を作りたい」としています。先生や職員の方たちが、生徒と真剣に向き合っていて好感度の高い定時制高校だなと思いました。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました。三重県立桑名高等学校定時制について、下記の内容で調査結果をまとめました。
・人間関係も良く、仕事と学業が両立できるため評判が良い
・学費は入学初年度で約9万円
・入試は学力検査と面接、作文
・有職率の高さが自慢
高校在学中に働きたい、また卒業後には就職をしたいという人にはぴったりの学習環境ではないかと思います。あなたの高校選びの参考になれば幸いです。