現在、不登校で高校に行っていないあなた。
「高校に通っていなくても大学受験できる?」
「不登校だけど、大学からは頑張りたい。今は何をしたらいい?」
と考えている方も多いのではないでしょうか。
心配はいりません。大学受験はできます。
準備することは2つ。「受験資格」と「学力」でOK!です。
「…そうは言っても受験資格取れるかな?学力上げるにはどうするんだ?」
「そもそも大学受験までにはどういった道のりが!?」
と思いますよね。
そこで、
この記事の内容
- 大学受験までの道のり
- 大学の受験資格を得る方法
- 学力を伸ばす方法
この3点について解説していきます。
不登校から大学受験までの道のり
不登校でも大学受験までの道のりはあります。
今現在あなたが何年生であるかにもよって多少変わってきますが、大学受験までの道のりは大きく分けて5つです。
- 在籍中の高校を継続(留年)⇒ 卒業 ⇒ 大学受験
- 在籍中の高校に在籍したまま ⇒ 高卒認定試験を受験・合格 ⇒ 高校中退⇒大学受験
- 在籍中の高校中退 ⇒ 高卒認定受験・合格 ⇒ 大学受験
- 通信制高校へ転入 ⇒ 卒業 ⇒ 大学受験
- 通信制高校へ転入 ⇒ 高卒認定試験受験・合格⇒通信制高校中退⇒大学受験
これをそれぞれ解説していきます。
在籍中の高校を継続(留年)→ 卒業 → 大学受験
この方法は、「今の学校を辞めたい!」と強く思っていないのであれば考えてみても良いかと思います。
シンプルに今の高校を卒業して、大学受験するといった流れになります。
不登校の期間にもよりますが、留年の可能性も含めた上で検討することが必要です。
あまり現実的な方法ではないかもしてませんが、一つの道として知っておいて損はないでしょう。
在籍中の高校に在籍したまま、高卒認定試験を受験・合格 → 高校中退 → 大学受験
「今の学校をすぐに辞めたい!」という方にはオススメしません。
ですが、違う高校に転入するという手続きを踏むことなく大学受験することができます。ある程度気持ちにゆとりがあれば、この方法も良いでしょう。不登校中も“自分が在籍している場所(学校)”があることで安心できる人もいるかと思います。
在籍中の高校中退 → 高卒認定受験・合格 → 大学受験
今いる高校を自主退学してから、高卒認定を受験するといった流れです。
在籍する場所がなくなくなりますが、気持ちを切り替えてマイペースに勉強ができるでしょう。
サポートしてくれる場がなくなるため、独学が不安な人は塾などを検討する必要があります。
また、現役で大学合格を目指す人にとっては、ある意味後戻りできない状態になります。追いつめられることでパワーを発揮できる人には向いている方法かもしれません。
通信制高校へ転入 → 卒業 → 大学受験
この道を選択する人が一番多いのではないでしょうか。
通信制高校のサポート体制は厚いですし、進学コース等を選べば大学受験のための勉強もここでできます。
後に解説しますが、高校の卒業資格も得られます。可能であればこの選択がベターでしょう。
デメリットとしては学費がかかるといったところでしょうか。
この先スムーズに卒業、受験するためにもできる限り“転入”してください。一度高校を中退して“編入”となった場合、卒業がずれてしまいます。
通信制高校へ転入 ⇒ 高卒認定試験受験・合格⇒通信制高校中退⇒大学受験
「違う高校に移りたい」と通信制高校に転入したものの「通信制高校を卒業するまでが自分には大変そう」となれば、こちらの選択もありです。
通信制高校へ転入することで学費はかかりますが、在籍している学校は相談できる場でもありますし、安心感はあるでしょう。
高卒認定の勉強もサポートしてくれます。
不登校で大学受験するための必要な資格
大学受験をするために必要なもの1つめは「大学の受験資格」です。
この受験資格はこちらの2つのみ。
- 高卒資格「高等学校卒業資格」
- 高卒認定試験「高等学校卒業認定試験」の合格
どちらかを取得すれば大学を受験することができます。この資格について解説します。
高校の卒業資格
高校の卒業資格は、『高校を卒業することで得られる資格』です。
全日制、通信制、定時制いずれであっても卒業すれば取得となります。
卒業するための条件は、
- 3年間以上在籍すること
- 74単位以上取得
- 特別活動30時間以上の参加
高校の卒業資格を得た時点で、学歴は「高卒」となります。
高卒認定試験「高等学校卒業認定試験」
この試験に合格することで、『高等学校卒業と同じ、またはそれ以上の学力がある』と認定されるものです。
高卒認定試験を受験するためには、受験するその年に16歳以上で、高卒の資格を持っていないことが条件になります。
試験科目は理系の6科目、文系の8科目の中から8~10科目受験します。必須科目は4科目ですが、残りは好きな科目を選んでOKです。
一度に全科目を受験する必要はなく、一度合格したらその科目は受験の必要はなくなります。年に2回(8月と11月)実施しているので、2回に分けて受験しても大丈夫です。
高卒認定試験を合格することで、大学受験をすることができますが、高卒認定試験に合格だけだと、学歴は「中卒」ということになりますので注意しましょう。もちろん、無事に大学へ進学し卒業できれば、最終学歴は「大卒」となります。
不登校でも大学受験するための学力の伸ばし方
大学受験をするにあたって、必要なもの2つめは「学力」です。
これは、今現在のあなたの学力と、目指す大学によって必要な努力量は変わってきます。
学力を上げるためにおすすめの勉強法を3つお伝えします。
- 塾、家庭教師、通信制教材を活用する
- 難しい、分厚い教材から始めない
- 過去問は必ず取り組む
これらについて一つずつ解説します。
塾、家庭教師、通信制教材を活用する
こういったものを活用することで、勉強へのモチベーションが維持しやすくなります。
なにより、自分が勉強してインプットしたことをアウトプットする機会を得やすくなるのでおすすめです。
独学だとどうしてもインプットばかりになってしまって、自分がどの程度理解できているのか把握しにくい状態です。ですから、塾や家庭教師、通信教材などを利用して、試験や模試、先生との話の中でアウトプットしていきましょう。
独学でももちろん学力を上げるために勉強はできます。ですが、わからないことなどでつまずいた時にすぐに質問できる環境があった方が効率も良いですね。
人と関わることが苦手という人は通信制教材を選択したり、少人数制の塾や、不登校に対応してくれる家庭教師もありますから自分にあった方法を探してみましょう。
こういったことはデメリットとしてお金がかかりますが、大学を目指しているあなたにとっては大きな力になってくれます。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
大学受験の前に「まずは高卒認定試験だ!」という方は、高卒認定試験ようの通信制教材もあります。自分一人で勉強するよりはどう勉強すればいいのか道筋が見えやすくなるでしょう。
高卒認定試験も大学受験に必要な勉強になりますのでしっかり学習できると良いですね。
難しい、分厚い教材から始めない
いきなり分厚い教材から手をつけてはいけません。中途半端に終わってしまうことが多いからです。まずは薄めのわかりやすいものを一冊終わらせるというように勉強のハードル設定を最初は低くしておきましょう。
少しでもできたという積み上げ経験が自身につながります。
新しい問題をどんどん解くのではなく、問題数が少ない1冊を反復して勉強することに力を入れることをおすすめします。
有名な参考書だからとうかつに手を出してしまうと、やりきることができずにモチベーションまで下がってしまう恐れがあるので注意しましょう。
過去問は必ず取り組む
これまでのセンター試験や、目指す大学の過去問題は必ずやっておきましょう。
時間配分の感覚をつかむことも大切ですし、出題傾向を把握しておくことは受験の基本です。
ただがむしゃらに勉強しても対策を練っていないと後悔してしまう場合もあります。受験に向けて自分が向かうべき方向性を知ることが受験合格への近道になります。
勉強法は様々な方法があります。中には自分一人で勉強するほうが効率が良いという人もいるでしょうし、勉強の前に生活リズムを整えることが優先という人もいるかと思います。
まずは自分の体調や生活リズムを整えてから自分に合った勉強法を見つけていきましょう。
不登校で大学受験するのに登校日数は関係ある?
基本的に一般入試の合否は、入試の成績で決まりますので登校日数は関係ありません。
しかし、大学や学部によっては内申点を点数化し、合否判定の基準にするところもあります。
行きたい大学の募集要項は必ずチェックしておきましょう。
推薦入試の場合は登校日数はかなり関係してきます。推薦を考えるということは、在籍中の高校があるということですので、先生に相談してみましょう。
不登校から大学受験までの道のり まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでの記事をまとめます。
まとめ
- 不登校から大学受験までの道のりは大きく5つ
- 大学受験には高校の「卒業資格」もしくは「高卒認定」に合格することが必要
- 勉強の努力は必要不可欠。勉強法も色々あるので自分に合ったものを見つける
- 基本的に大学の一般受験に登校日数は関係なし
大学に合格するかどうかはあなた次第です。
不登校であることに引け目を感じている人も多いかと思います。ですが、「大学受験したい」と前向きに考えていることには自信をもって良いでしょう。
不登校で大学受験を考えている方のお役に立てられれば幸いです。