不登校生にとって、卒業式というイベントは憂鬱なものです。
ずらっと並んだ来賓の大人たち。
いつもと違う、スーツや袴姿の先生。
未来に向け、自信に満ちあふれた同級生。
想像しただけでも、息苦しくなります。
「卒業式に出たくない」
このように思う不登校生は多く存在し、また彼らのほとんどが卒業式に出ないという選択肢を選んでいます。
しかし彼らの多くは、
「でも、親には感謝の気持ちを伝えたい」
このようにも思っています。
この記事では
- 不登校生の親は卒業式についてどう思っている?
- 卒業式に出ずに親に感謝の気持ちを伝える方法
- 不登校生のための卒業式3選
これらについて述べています。
卒業式のことでお悩み中のあなたへ、少しでも役に立てたら嬉しいです。
目次
不登校生の親は卒業式についてどう思っている?
不登校生の親御さんは卒業式についてどのように思っているのでしょうか?
「絶対出てほしい!」
でしょうか?それとも
「出なくていい!」
と思っているのでしょうか?
ここでは
- 不登校生の親は卒業式についてどう思っている?
- あなたの親がどう思っているか確認する方法
このような順番でお話しします。
「どうして、親がどう思っているのか知る必要があるの?」
と思われるかもしれませんが、その理由は、卒業式というものは親にとっても特別な行事だからです。
もし、親御さんが
「卒業式に出て欲しい」
と仰った場合は、記事の後半に不登校生のための卒業式について紹介していますので、そちらもあわせて参考にしてみてください。
不登校生の親は卒業式についてどう思っている?
結論を言うと
「出て欲しいけれど、無理をして傷付くくらいなら出なくていい」
と思ってる方が多いです。
卒業式に出て欲しい理由としては
- 子だけでなく、親としても区切りを迎えたい
- 子の成長を感じたい
このような理由があげられます。
私の友人のお母さんは
「日常と違う、厳粛な雰囲気の中で行われる卒業式に参加することで、子育ての区切りを体感したい」
卒業式についてこのように言っておられました。
また、式典の雰囲気の中で、立派に卒業証書を受け取る我が子の姿に、客観的な成長を実感できることも、卒業式に出席して欲しい理由の一つのようです。
ですが、無理やり出席させて嫌な思いをさせるくらいなら、欠席でいいと思うのが親心のようです。
あなたの親がどう思っているか確認する方法
普段から会話の多い親子であれば、卒業式が近づけば自然と
「卒業式どうする?」
という会話になるのでしょうが、口下手な親子であれば中々聞き辛い内容かもしれません。
そういう場合に、親に卒業式についてどう思っているか確認する方法をご紹介します。
- 直接聞いてみる
- ラインで聞いてみる
- 誰かに聞いてもらう
このような順番でご紹介します。
直接聞いてみる
どストレートですが、一番反応がわかりやすい方法です。
「別に出なくてもいいよ」
と言いながらも、出てほしそうに見えたりするかもしれません。
一つアドバイスをするなら、いきなり真正面から聞くと親御さんも戸惑われるかと思いますので、
- 食事中に聞く
- テレビの卒業のシーンで話題に出す
- 車で卒業ソングが流れた際に聞く
このように
「ついでに聞くけど・・・」
といった雰囲気で聞くと、親御さんも構えずに自然に答えられることでしょう。
ラインで聞いてみる
直接聞くことがハードルが高いようでしたら、ラインで聞くことをオススメします。
(もちろん、メールや他のチャットツール等でもOKです!)
何より、履歴が残りますので後で確認しやすいという利点があります。
ラインだと、絵文字やスタンプを使えば軽い雰囲気で尋ねることができます。
親御さんも、実は気になっているけれど、何となく聞き辛いと思っている事もあります。
そんな時、あなたの方から聞いてくれると、きっとホッとしてくれますよ。
誰かに聞いてもらう
「直接聞くのも嫌だし、ラインも嫌だな・・・」
と思っている場合、誰か他の人に聞いてもらうという手があります。
兄妹にお願いしたり、祖父母や、仲のいい親戚に頼んでみてはどうでしょうか?
きっとあなたの力になってくれるはずです。
以上、あなたの親がどう思っているか確認する方法についてご紹介しました。
参考にしてみてください!
卒業式に出ずに親に感謝の気持ちを伝える方法
「卒業式には出ない!・・・でも、親に感謝の気持ちは伝えたい」
このように考えているあなたのために、卒業式に出ずに親に感謝の気持ちを伝える10の方法をご紹介します。
- 直接言う
- ラインで伝える
- 手紙で伝える
- 料理を振る舞う
- 掃除をする
- プレゼントをする
- マッサージをする
- 家族写真を撮る
- 外食する
- 旅行を提案する
これらについて詳しく解説していきます。
直接言う
やはりこれが思いを伝えるには一番なのではないでしょうか?
目を見て直接
「今までありがとうございました」
と改めて伝えることは気恥ずかしいし、勇気がいります。
ですが、その思いはきっと伝わりますし、時には卒業式に出席する以上の感動を与えることができるかもしれません。
ラインで伝える
「直接言うのはハードルが高い」
というあなたにはラインをオススメします。
先ほども申しましたが、ラインは履歴が残るという利点があります。
スクリーンショットを撮って、画像として保存もできます。
感謝の気持ちを伝えるスタンプも豊富にありますし、口下手なあなたの手助けをしてくれること間違いありません。
ぜひ活用してみてください。
手紙で伝える
今も昔も、手紙で思いを伝えるというのは有効な手段です。
最近は卒業式の後、教室で両親への感謝の手紙を読むというイベントもあります。
手書きの文字は、思いが伝わりやすいですし、後で見返したときにも当時のことを思い出しやすいアイテムです。
「便箋いっぱいに書くのはきついな」
という方は、ポストカードに1〜2行書くという手もあります。
文房具売り場等にたくさん種類がありますので、ぜひ一度のぞいてみてください。
料理を振る舞う
言葉では伝えにくいけれど、行動で示したいという方は、料理を振る舞ってはいかがでしょうか?
普段料理をしないという方でも、今はアプリ等で簡単にレシピが検索できるので大丈夫ですよ!
電子レンジだけの調理でも美味しいものはたくさんありますし、ご飯系が厳しいならスイーツを振る舞うという手もあります。
ぜひチャレンジしてみてください。
掃除をする
これも、行動で感謝を伝えるパターンです。
年末に大掃除をするように、区切りの時、人は掃除をするものです。
自分の部屋を整理する、玄関を掃く、普段しないような部分をきれいにする…。
そういった行動は、きっとあなたの家族に、あなたの決意を伝えることでしょう。
プレゼントをする
学生のお小遣いの範囲でのプレゼントなので、あまり高価なものは贈れませんが、例えばお花や、ハンカチといったものなら買えるのではないでしょうか?
プレゼントと一緒にメッセージカードを添えるとさらにいいですね。
マッサージをする
「お金はないけれど何かしたい!」
こういう時にかなり有効な手段です。
普段マッサージなんてしたことないという方は、Youtubeでマッサージの仕方を紹介した動画を見て研究しましょう。
「いつもありがとう」
と一言添えることをお忘れなく。
きっと喜んで頂けることでしょう。
家族写真を撮る
「家族写真を撮ろう」
と提案してみてはいかがでしょうか?
写真館へ行って、立派な額入りのものを撮らなくていいのです。
家のどこででもいいので、家族揃って一枚撮ると、それは記念になります。
あなたの思いは御両親に伝わることでしょう。
外食する
外食を提案することもありです。
会計をあなたのお小遣いで支払えばさらにいいですね。
ただ、飲食するだけでは意図が伝わらないかもしれませんので
「卒業式の代わりに」
と一言添えるといいでしょう。
頑張ってください!
旅行を提案する
これは費用がかかりますので、中々提案しにくいかもしれませんが、旅行は区切りにはもってこいのイベントです。
旅先でリラックスすれば、感謝の言葉がスラッと出るかもしれませんし、帰宅後はこれから頑張ろうという気にもなれます。
職種によっては、卒業式シーズンに有休消化しなければならない親御さんもいらっしゃいますので、ダメもとでご提案してはいかがでしょうか?
以上、卒業式に出ずに親に感謝の気持ちを伝える10の方法についてご紹介しました。
何かいい案はありましたか?
できそうなものがあったら、ぜひ試してみてくださいね!
不登校生に合わせた卒業式3選
ここまで、卒業式に出ないことを前提にご紹介してきましたが、この項目では
「親は出て欲しいと言うけれど、私は気が進まないな」
「でも、卒業式に出ることが一番感謝を伝える方法かも」
このように思い悩んでいる方に向けて、不登校生や、保健室登校の生徒に合わせた卒業式を3例ご紹介します。
- 校長室で個別の卒業式
- 少人数のミニ卒業式
- 卒業証書授与のみ参加
このような順でご紹介します。
校長室で個別の卒業式
文字通り、校長室で個別で行われる卒業式のことです。
参加者は
- あなた
- あなたの保護者
- 校長先生
- 担任の先生
というメンバーです。
卒業式当日、下校時間後に行われるので同級生たちに会うことはありません。
少人数のミニ卒業式
不登校生や保健室登校の生徒たちのみで行われる卒業式です。
学校の空いている教室や、エントランス等で行われます。
こちらも卒業式当日、下校時間後に行われるので同級生たちに会う心配はありません。
自分以外にも参加する生徒がいるので、個別の卒業式より気楽かもしれませんね。
卒業証書授与のみ参加
卒業証書授与の時に、自分の名前が呼ばれたら舞台袖から校長の前へ進み、受け取ったら舞台袖へはけ、そのまま体育館横から出て行くという方法です。
同級生たちの前へ立つわけですから、ややハードルが高いですね。
こういうやり方もあることだけ頭に入れておいてください。
以上、不登校生に合わせた卒業式3選をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
「これなら行けそう・・・」
「う〜ん、やっぱり無理!」
など、反応は様々だと思います。
こういった卒業式は、学校や、先生から提案がある場合もありますし、ない時はあなたの方から提案してもいいです。
卒業式に出られるライン、出られないラインが人それぞれあると思いますので、一度整理して
「こういった内容なら行く」
というものが見つかったら、ご提案してみてくださいね!
まとめ
以上
- 不登校生の親は卒業式についてどう思っている?
- 卒業式に出ずに親に感謝の気持ちを伝える方法
- 不登校生のための卒業式3選
についてご紹介しました。
- 親は「出て欲しいけれど、無理はして欲しくない」と思っている方が多い。
- 卒業式に出なくても感謝を伝える方法はたくさんある。
- もし出ようと思うなら、不登校生向けの卒業式もあるので検討してほしい。
このような内容になっていました。
卒業式に対して、憂鬱な感情を抱いている方もいるのではないかと思いますが、卒業式に出席しなかったけれど、楽しい人生を送っているという元不登校生はたくさん存在します。
あなたが幸せであることが一番の親孝行です。
悩んで選択した決断なら、ご両親はきっと支持してくださいますよ!
応援しています!