さまざまな理由があって、やむなく高校を中退してしまうこともあると思います。
とはいえ、せめて高卒くらいの資格を取得してほしいと考える保護者の方も多いでしょう。
そしてできれば、
「他の子と同じタイミングで高卒資格を取得させたい」
と思うでしょう。
では、高校を中退してしまった後にみんなと同じように高校卒業資格を取得する方法はあるのでしょうか。
そこで今回は、
・高卒の資格を最短で取得する方法
・高校を中退後に高卒資格を最短で取得する方法
・高校を中退後にオススメの高卒資格取得方法
について、解説します。
高卒の資格を最短で取得する方法は?
いきなり結論から言うと、高卒の資格を取得する方法は全日制の高校を卒業することです。
それ以上に早く高校卒業の資格を取得する方法はありません。
ですので、高校を中退してしまった場合、みんなと同じタイミングで高卒資格を取得することはできません。
ただし、一つだけ方法があります。
それは、通称「高認」と呼ばれる、高卒認定試験に合格することです。
こちらの資格を取得すれば、高校卒業程度の学力があると認めてもらうことができます。
高卒認定試験合格で最短で高卒資格が取得できる!ただし…
先ほど最短で高卒資格を取得できる方法として紹介した高卒認定試験ですが、ここからはその資格について、詳しく解説していきます。
高認とは、高校を卒業した人と同等以上の学力があるかを認定するための試験です。
ですので、高校で学習するような内容が理解できていれば、十分合格を目指すことができます。
また、満16歳以上から受けることができるので、極端な話、16歳で高卒の資格を取得できる可能性があります。
実際に高校を辞めた後、高認資格して、頑張っている方も大勢います。
https://twitter.com/Meimaekawa/status/1398683883722346503?s=20
たしかに、高認試験に合格すれば最短で高卒の資格を取得することはできます。
しかし、高認試験はあくまで「資格」であるため、履歴書は「中卒」となります。
ですので、大学や専門学校に進学するつもりがなければ、ほとんど意味のない資格となりますので、注意してください。
高校を中退して編入したらどれくらいで高卒資格を取得できるの?
残念ながら、高校を中退した後に、同じ学年の生徒と同じように高卒の資格を取得する方法は、高卒認定試験に合格する以外にはありません。
ですので、高卒を中退した後に、最短で高卒資格を取得できるのは、最低でも一般的な高校卒業資格取得年数よりも、半年は多く必要になります。
たしかに、中退してもすぐに編入すればブランクなしで高校に通うことができるので、条件さえ満たせば、3年間で卒業できるような気がしますよね。
しかし、残念ながらそれは不可能です。
というのも、中退した場合、前年までに取得した単位は有効になりますが、その年の単位は無効になります。
ですので、中退してもう一度高校に入学する場合には、2年生からやり直しになります。
たしかに、定時制や通信制であれば、学年に関係なく単位を取得することができるので、最短で単位の取得を目指すことはできます。
しかし、それでも最短での卒業は不可能です。
なぜなら、国は高校卒業のためには、単位のと取得以外に、高校に最低3年間は在籍することを「高校を卒業する条件」として定めているからです。
これも先ほどの単位と同じで、中退した年の在籍は無効になります。
ですので、中退した後に別の高校に編入したとしても、同学年の子と同時に卒業することはできないのです。
高校を中退した後に編入するなら通信制高校がオススメ!その理由を解説
たしかに高校を中退した後に、どうやって資格を取得すれば良いのかわからないケースもありますよね。
ここからは、高校を中退し後の高卒資格の取得方法を解説していきます。
高校を中退した後に、高卒資格を取得するために編入できる高校のタイプは全部で3つです。
・全日制高校
・定時制高校
・通信制高校
いずれかの高校に入学し直し、卒業することで、高卒資格を得ることができます。
ただ、この中で圧倒的にオススメできるのは、通信制高校です。
その理由は3つです。
・入学制限がない
・学力試験がほぼない
・在宅で高卒資格を取得することもできる
それぞれ解説していきます。
入学制限がない
これは特に全日制高校に言えることですが、そもそも全ての高校が編入生を受け入れてくれるわけではありません。
つまり、枠がなければ、希望する高校に入学することはできないのです。
高校での、いじめ問題は、早急に編入、転校先を探す。全日制は、定員数で難しいが、通信制や定時制は、編入しやすい。
— ちた#自公維新支持しない (@Q9UUdGEJI1Dkaxq) February 28, 2020
通信制高校であれば、枠がないという自体はほとんどないので、自分の希望するキャンパスへ通うことができます。
ですので、自分の希望する高校やキャンパスに入学することができるのです。
これは通信制高校の大きなメリットです。
学力試験がほぼない
また、全日制高校や定時制高校へ編入する場合は学力試験が課されます。
この学力試験はその学年に応じた試験となっているため、高校の内容も出題範囲に含まれます。
ですので、合格するのは決して簡単ではありません。
通信制高校の場合は、書類や作文の提出、面接試験はありますが、学力試験を課されることはほとんどありません。
作文といっても、テーマは学校に入学してからやりたいことなど、難しくないものがほとんどです。
そして、その作文が原因で落ちることも、ほぼありません。
娘が出願していた通信制高校から合格通知が来ました(o^^o)
審査は作文だけで必ず通るといわれてたけど、正式に受け取ると嬉しいね。作文は「楽しい高校生活を送りたいです」と締めくくられていました。病気になって諦めたことも沢山あるけど、楽しい出会いがこれからもありますように。
— ふみお☘️ (@fumio57094448) February 7, 2020
高校を中退してしまっている場合、学習についても追いついていないケースが多いと思います。
そういう点では、学力試験のない通信制高校は最も高卒資格を取得しやすいと言えるでしょう。
在宅で高卒資格を取得することもできる
そして通信制高校の最大のメリットは、自宅で単位取得を目指せることです。
通信制高校であれば、自宅でレポートに取り組み、提出をすれば単位を取得できます。
つまり、学校へ通って毎日授業を受ける必要はありません。
もちろん、毎日通学して授業を受けたいと思うのであれば、全日制の高校と同じように毎日通学するコースがある通信制高校もあります。
また、その中間で週に2〜3日通えばOKのコースがある通信制高校もあります。
生活スタイルや、子どもの負担などを考えた上で通学する回数が選べるのも、通信制高校の大きな特徴です。
高卒資格の取得に年齢制限はない?
たしかに高卒と聞けば18歳をイメージする人がほとんどだと思います。
となると、高卒資格は年齢によって制限があるのではと思ってしまう方もいるでしょう。
しかし、ご安心ください。
高卒資格に年齢制限はありません。
条件さえクリアすれば大人でも高卒資格を取得することは可能です。
#8月31日の夜に
引きこもってる高校生や大学生がいるなら1週間とか1日とかの単発バイトでも、旅行でも何でもいいから好きなことしたほうがいい。
高卒資格も大学も、大人になってから取り戻すことが出来る。
ただ10代後半〜20代前半に「誰とも触れない時期」を過ごしてしまったらそれは取り戻せない— 牡鹿戸 (@oskd_scopsow2) August 31, 2019
ですので、仮に高校を中退してしまってから、数年が経過してしまっている場合でも問題なく高卒資格の取得を目指すことができます。
ただ、その場合は全日制や定時制への入学してしまうと、歳の離れた子と一緒に授業を受けることになってしまい、精神的に辛い日々を送ることになるかもしれません。
ブランクがあった状態から高卒資格の取得を目指す場合であっても、やはり通信制高に入学して、自分のペースで高卒資格の取得を目指すのが良いでしょう。
中には46歳で通信制高校へ入学して卒業した方もいます。
https://twitter.com/shige3work/status/1380017480362430464?s=20
まとめ
今回は、高卒資格を最短で取得する方法について解説していきました。
内容をまとめると
・全日制高校を卒業する以上に早く高卒資格を取得する方法はない
・高認試験合格が最短で「高卒資格」を取得できるが、進学しなければ扱いは中卒と同じ
・中退後、「高等学校卒業資格」が欲しいなら、全日制高校・定時制・通信制高校へ再度入学する必要がある
・高校を中退してから高卒資格を目指すのであれば、私立の通信制高校がオススメ
でした。
高校を中退してしまった場合、最短での卒業は難しくなりますが、それでもさまざまな方法で高卒資格を取得することが可能です。
高卒資格が欲しいと思ったら諦めずにぜひ取得できるように行動してみてください。