さまざまな理由で高校を中退してしまったという場合もあると思います。
とはいえ今は高校卒業資格は取得しているのが当たり前の時代ですので、
「なんとか高卒の資格は取らせたい」
と考える方が多いのではないでしょうか。
また、高校を中退した後に、もう一度高卒資格を取得しようと考えたら
「どれくらいの費用がかかるのか」
も気になりますよね。
そこで今回は、
・高校卒業資格を取得するには?
・高校卒業資格にかかる費用
・高校中退者におすすめの高卒資格取得方法
について解説していきます。
目次
最安値で高卒資格を取得する方法は?
ではさっそく高校を中退してしまった生徒が高卒資格を取得する方法を確認していきましょう。
結論を言えば、高卒の資格を取得するには全日制・定時制・通信制いずれかの高校に入学し直し、その高校を卒業する必要があります。
ただし、一つだけそれらの高校に入学しなくても、高卒資格を取得する方法があります。
それは、通称「高認」と呼ばれる高卒認定試験に合格することです。
高卒認定試験とは、学科試験を受け、合格することで高校卒業と同等の学力があることを証明することができる試験です。
そしてさらにいうと、高校中退者にとって最も安い費用で高卒資格を取得できる方法でもあります。
高卒認定試験にかかる費用は受験科目数によって異なります。
詳細は以下の通りです。
受験する科目の数 | 受験料 |
7科目以上 | 8500円 |
4科目以上6科目以下 | 6500円 |
3科目以下 | 4500円 |
高校中退時にどれだけ単位を取得できているかによって、受験しなければならない科目数は異なりますが、高校中退者の場合、多くは7科目以上受験することになります。
ですので、受験料は8500円だと考えてください。
実際には、試験に合格するために勉強する必要があり、そのための教材を必要する必要があります。
その教材は、一科目2000円程度で、合計1~2万円かかると思ってください。
もちろん、一人で学習することが難しい生徒もいると思います。
その場合は、予備校などが行っている、対策講座に参加することで、合格へのサポートをしてもらえます。
ただし、予備校の費用は科目数、授業数などによって変化しますが、60万~90万とかなりの金額がかかるのでご注意ください。
高卒認定試験にはデメリットがある?
高卒認定試験は、たしかに最も安い費用で高卒資格が取得できる試験です。
しかし、注意しなければならないことがあります。
それは、高卒認定試験は合格しても最終学歴は中卒のままだということです。
高卒認定試験はあくまでも高校卒業程度の学力を証明するための試験です。
そのため、その資格を取得しただけでは、“高校卒業資格”は取得できません。
ですので、履歴書は中卒になります。
つまり、大学などへの進学を考えていない場合はあまり意味のない資格と言えます。
実際、高卒認定試験に合格した後は、大学や専門学校を受験している人がほとんどです。
https://twitter.com/zrn_xu/status/1404430322612191232
ですので、進学する意志がない人が、高卒資格の代わりとして高認を受けても無駄になるだけと思っておいてください。
高校中退者が編入して高卒資格をとるためにかかる費用は?
結論から言えば、進学する意思がなく、履歴書にかける高卒資格が欲しいというのであれば、別の高校に編入し卒業するしかありません。
先ほど紹介した通り、高校には、
・全日制高校
・定時制高校
・通信制高校
の3種類があります。
そして、当然ながらどの高校に編入するかによって費用も変わってきます。
ではここから、それぞれの高校に進学した場合にかかる費用について、解説していきます。
全日制高校
全日制高校に編入した場合の学費は次の通りです。
公立 | 私立 | |
入学金 | 5,650円 | 16万円(平均) |
授業料(年間) | 11万8,800円 | 39万6,000円(平均) |
授業料以外の費用(年間) | 33万円程度 | 41万円程度 |
合計 | 45万4,450円 | 96万円程度(平均) |
全日制高の場合、公立高校と言えども、制服やテキストの購入、その他行事などへの参加なども考えると、総額はそれなりにかかります。
私立高校になると、授業料が高くなることはもちろん、入学金なども支払う必要があるため、公立高校に比べるとどうしても高額になります。
いずれにせよ、もう一度全日制の高等学校に入学した場合は、費用がそれなりにかかることは覚えておいてください。
定時制高校
定時制高校に編入した場合にかかる学費は次の通りです。
公立 | 私立 | |
入学金 | 2,100円 | 7万5,000円〜25万 |
授業料(年間) | 3万2,400円(東京都の場合) | 14万〜50万円 |
授業料以外の費用(年間) | 33万円程度 | 41万円程度 |
合計 | 36万4,500円程度 | 62万5,000円〜116万円程度 |
定時制と聞くと全日制と比べて学費は安くなるイメージを持つかもしれませんが、実際はそこまで大きくは変わりません。
授業料はたしかに安くなるケースが多いのですが、それ以外の学費(制服代など)は、全日制高校とあまり変わらないからです。
さらに言うと、定時制の場合は4年間通学するケースもあります。
となると、実質は全日制高校よりも高い学費が必要になることもあるので、ご注意ください。
通信制高校
通信制高校に編入した場合にかかる学費は次の通りです。
公立 | 私立 | |
入学金 | 500円 | 1万円~5万円 |
授業料(1単位あたり) | 300円~500円 | 5,000円~1万2,000円 |
授業料以外の費用(年間) | 2万~3万円 | 10万円~30万円 |
合計 | 3万円〜4万5,000円 | 26万円〜71万円 |
通信制高の場合は、制服が指定されていない学校が多く、その他の行事についても全てに参加する必要がないため、学費は安くなります。
私立となれば、やはり全体的に値段は上がりますが、それでも年間にかかる費用の平均は30万円~40万円ほどです。
また、通信制高校の場合単位制となりますので、高校を中退してしまった段階でお子様がまだ取得できていない単位のみを受講すればOKです。
そのため、授業料について、さらに安くなる場合もあります。
高校中退者が高卒資格を取得するなら通信制高校への入学一番!その理由
結論を言えば、高校を中退してしまった後に高卒資格を取得しようと考えるのであれば、通信制高校への編入が一番です。
学費が安く済むのはもちろんですが、それ以外にもオススメな理由が3つあります。
それは、
・入学制限がなく誰でも入学が可能
・入学試験が簡単
・通学コースや在宅コースなど選べる
です。
全日制や定時制の場合、そもそも募集がない限り編入試験を受けることができません。
仮に募集枠があったとしても、学年に応じた学力試験が課されるため、一定の学力がなければ合格することは難しいです。
そして何より、全日制や定時制や通学することが前提となります。
一度学校を辞めた子どもにとって、もう一度学校に通うとことは、大きなプレッシャーになります。
通信制高校であれば、入学制限はほとんどありませんし、入学時期も選べます。
また、学力試験が課される学校もほぼなく、書類審査と面接だけで合格できる学校が多いです。
さらに、通信制高校の場合は、在宅コースが用意されている学校も多く、学校に通わなくても単位の取得を目指すことができます。
そもそも、高校中退者の受け入れも多く、同じ境遇の人がたくさんいるので、安心して入学することができます。
もちろん、一人で勉強することが難しい子もいるでしょう。
そう言う場合は、私立の通信制高校を選んでください。
私立の通信制高校は、学費は多少かかりますが、サポート体制が充実している学校が多く、中には担任の先生がつく学校もあります。
自宅で単位取得を目指すコースでありながら、しっかりと面倒をみてもらえるのが私立の通信制高校の大きな特徴です。
実際私立の通信制高校に通うことで、お子様に変化があったという声はたくさんあります。
https://twitter.com/GAO91529074/status/1405877068814983168?s=20
多少学費はかかりますが、それでも全日制高校の公立高校に通うのとそこまで差もなく通わせることができます。
その学費で高校卒業資格を取得できるのであれば、十分価値のある選択となることは間違いありません。
お子様の学習状況に不安があるのであれば、私立の通信制高校へ入学させることをオススメします。
まとめ
ここまで、高卒資格を取得する方法や費用について解説してきました。
内容をまとめると、
・高卒認定試験は最も安価な方法だが、学歴は中卒となり進学が前提
・高卒資格の取得のためには高校を卒業する必要があるが、全日制と定時制の学費はそこまで変わらない
・高校中退者は通信制高校に編入するのが最もおススメ
です。
一度高校を中退してしまっても、高卒資格を取得することは十分可能です。
諦めずにチャレンジしてみてください。