日本全国に数多く存在する通信制高校。
中でも東京は、首都で人が多いという特性上、特にたくさんの高校が集まっています。
手あたり次第、やみくもに志望校を探すのは、行く先が見えず疲れてしまいますよね。
また、実際に入学したあとで「こんなはずじゃなかった、もっと下調べしていたら良かった」とは思いたくないものです。
「そもそも東京にはどんな通信制高校があるんだろう?」
「東京にあるおすすめの通信制高校を知りたい」
そんな風に東京の通信制高校を調べている方に、
・東京の通信制高校と特徴一覧
・筆者のおすすめ東京の通信制高校3選
をお届けしたいと思います。
目次
東京の通信制高校一覧
通信制高校を調べていると「公立高校」「私立高校」「サポート校」という言葉に出くわすと思います。
「サポート校」とは、いわゆる「通信制高校の塾」といったところで、サポート校だけを卒業しても高校の卒業資格は認められません。
よって、この記事では、公立と私立の通信制高校だけに絞って比較します。
以下の表では、高校名の部分に公式ホームページのリンクを貼っていますので、気になった学校は調べてみてください。
公立の通信制高校
東京には、公立の通信制高校が3校あります。
高校 | 特徴 |
東京都立新宿山吹高等学校 | 情報科があり専門的に学べる |
東京都立砂川高等学校 | 学費は公立3校の中で一番安く年間10,080円 |
東京都立一橋高等学校 | 部活動が盛ん、子供がいる生徒のための託児所あり |
公立の特徴は、なんと言っても学費が安いことです。
一番高い新宿山吹高等学校でも、年間約10万円とのことで、私学の最安学費に匹敵します。
その反面、私学に比べて学校のサポートはあまり期待できないようです。
勉強や生活態度の自己管理、卒業や進路においての意志の強さが求められるでしょう。
私立の通信制高校
本校が東京にある学校は8校程度ですが、東京にはたくさんの学習センターやサテライトキャンパスがあります。
本校でなくても、勉強できる環境は整っていますので、ここではひとまとめにしてご案内します。
高校 | 特徴 | |
あ | 相生学院高等学校 | 15の専門分野コースあり |
ID学園高等学校 | アプリを利用したネット授業が可能、将来の夢を自分で考えるオリジナルプログラムあり | |
飛鳥未来高等学校 | 専門分野が学べるコースや授業が豊富、ネット学習はなし | |
あずさ第一高等学校 | 通学スタイルやコースが豊富で部活や行事も盛ん、スクールカウンセラーがメンタルを支えてくれる | |
アットマーク国際高等学校 | ネット授業対応、スクーリングは年に1度3~4日でOK | |
今治精華高等学校 | 検定試験の受験に積極的、学校行事は毎月開催 | |
NHK学園高等学校 | 日本初の通信制高校、ネット授業に対応 | |
N高等学校 | ネットを最大限に活用した学習スタイル、専門コースの選択も無料 | |
大原学園高等学校 | 「資格の大原」が設立 | |
か | 科学技術学園高等学校 | オプションプログラムが豊富 |
鹿島学園高等学校 | 豊富なコースと通学スタイル | |
北豊島高等学校 | 体験型プログラムとオーダーメイド学習計画で自分らしいカリキュラム | |
クラーク記念国際高等学校 | 通学スタイルやコースが豊富でネット授業も対応、有名大学合格実績多数あり | |
興譲館高等学校 | ネットで受講からレポート提出まで完結、スクーリングは岡山県の本校と瀬戸内海の飛島で合計7日間のみ | |
高野山高等学校 | スクーリングは本校、世界遺産の高野山にて、留学サポートもあり | |
晃陽学園高等学校 | 特色はあまりないが、その分学費がリーズナブル | |
さ | さくら国際高等学校 | 習熟度別クラス分けを採用、国際交流が盛ん |
松陰高等学校 | タブレットを無償配布して動画授業を提供、豊富なオプションコースと課外授業あり | |
精華学園高等学校 | タブレットPCを無料配布、レポート提出までネットOK | |
星槎国際高等学校 | ゼミや職業体験を通して将来の夢を見つけることができる | |
聖パウロ学園高等学校 | 部活動や行事が盛んで、リーズナブルな学費のわりに学習環境が整っている | |
駿台甲府高等学校 | 12のコースから自分にあった希望のコースを選べる、駿台予備校の講師指導による受験対策ができる | |
た | 第一学院高等学校 | 12の選べるコースがあり、進学実績も豊富 |
第一薬科大学付属高等学校 | 学費が安い | |
大智学園高等学校 | 基礎から応用まで少人数制のクラス分けで授業 | |
中央国際高等学校 | 学費が安い | |
東海大学付属望星高等学校 | 手厚い学習サポートと有名大学への合格実績 | |
な | 日本ウェルネス高等学校 | スポーツ専攻に実力あり、その他の分野コースも豊富 |
日本航空高等学校 | 航空科がある、東京キャンパスではその他7のコースがある | |
は | 一ツ葉高等学校 | 大学受験コースがあり難関大学への合格者も多数、アメリカ留学もサポート |
ヒューマンキャンパス高等学校 | 専門分野が豊富、目指せる分野は100以上 | |
ま | 松本国際高等学校 | 個別指導とオプションコースで好きなことを追求できる |
未来高等学校 | スクーリングスタイルが豊富にあり、高専連携授業ではその分野のプロから授業が受けられる | |
明聖高等学校 | 不登校経験者が安心して通える、課外活動や部活動が充実しており、バーチャルスクールでの学習が新鮮 | |
明蓬館高等学校 | ネット授業に対応、SNEC(発達に特性がある生徒への教育)あり | |
目黒日本大学高等学校 | 1生徒1担任制でサポートが充実 | |
や | 屋久島おおぞら高等学校 | 学業・メンタルサポートが充実しており、有名大学への合格実績あり、スクーリングは屋久島への合宿 |
八洲学園高等学校 | 専門分野が学べるコースが充実 | |
勇志国際高等学校 | ネットで授業からレポート提出まで対応、発達障害の生徒の受け入れも多く、卒業率は99% | |
代々木高等学校 | 企業とタイアップした奨学金制度あり | |
ら | 立志舎高等学校 | 生徒同士で考える「ゼミ学習」を導入 |
ルネサンス高等学校 | ネットでの授業&レポート提出が可能、スクーリング最短4日 | |
わ | わせがく高等学校 | 学校心理士が常駐していて不登校改善率83.2%、早稲田予備校への優待制度があり、進路決定率は92.1% |
公式ホームページだけではわからない情報もありますので、気になった学校は資料請求したり、学校見学に行ってみましょう。
東京のおすすめ通信制高校3選
ここでは、東京にある通信制高校のおすすめ3校をご紹介します。
ですが、筆者の個人的な見解ですので、参考程度にとどめていただき、他の学校もしっかりリサーチされることをおすすめします。
どの学校にもメリットがあれば、必ずデメリットもあります。
また、人によっても感じ方は違うので、「自分にとってのメリットが、違う人にとってはデメリットだった」なんてこともあります。
ネット上での情報を元に、パンフレットを請求したり学校説明会に足を運んだりして、しっかり比較することが大切です。
文字だけではわからない学校の雰囲気も感じ取れると思いますよ。
その① N高等学校
おすすめポイント
ネットスクールを検討している方におすすめしたい学校です。
<スマホで楽しい授業>
授業やレポートは、無料のN予備校というアプリを使って行われます。
レポートはスマホから提出できるので、とてもラク。
そして授業は、好きな時に受講できるオンデマンドと生配信の二種類。
生配信では、ニコニコ生放送のようにリアルタイムのコメントが流れている画面での授業とのことで、なんだか新鮮でワクワクしますね。
もちろん、自分がコメントすることも可能なので「授業に参加している感」は、充実したものになるでしょう。
<無料で受けられるアドバンスドプログラム>
オプションや専門コースは追加受講料がかかることが一般的ですが、N高では以下のようなプログラムが完全無料です。
・大学受験対策
・プログラミング
・WEBデザイン
・文芸小説創作
・DTM、ボーカロイド
・中学復習
・海外大学国際教育プログラム
など
これだけ豊富なメニューが、無料で受け放題なのはおそらく他にないと思われます。
将来の目標をこれから探したい方にとっては、とても嬉しいプログラムですね。
年間学費
ネットコースと通学コースでかなり差があります。
ネットコース:24.3万円
通学コース:63.3万円~
※週1コースの場合
通信制高校の年間学費は、もっとも安い価格帯が20万円台となっています。
ですので、N高ネットコースの学費の金額は、一番安い価格帯であると言えます。
さらに、就学支援金制度の基礎額(1単位当たり4,812円)の支給を受けると、年間約13万円の学費となります。
アドバンスドプログラムも無料で受けられる上にこの金額というのは、かなりコストパフォーマンスが高いと思います。
メリットとデメリット
説明しきれなかったポイントも含めて、メリットとデメリットにまとめてみます。
<メリット>
・スマホで受講からレポート提出まで完結
・完全無料のアドバンスドプログラムが充実
・ネットコースの学費は、全国平均より安い
・2年次の集中スクーリングは沖縄本校にて開催
・部活に「投資部」「起業部」等といった珍しいものもあり、斬新な考え方が多い
<デメリット>
・通学コースの学費は、全国平均より高い
・沖縄への集中スクーリングは一度は必須参加となり、旅費は各自負担
その② 飛鳥未来高等学校・飛鳥未来きずな高等学校
おすすめポイント
通学して、学校での高校生活を送りたい方におすすめしたい学校です。
<通学スタイルが豊富>
好きな日、好きな時間に行ける「ベーシックコース」
週1のホームルームに参加してあとは自由に通学する「スタンダードスタイル」
週3で授業に出席する「3dayスタイル」
3dayスタイルに専門コースを追加した「5dayスタイル」
これだけ通学スタイルが揃っているので、自分にあったスタイルを選ぶことができます。
<豊富な種類の専門コースとトライアルレッスン>
飛鳥未来高等学校・飛鳥未来きずな高等学校は、全国に60以上の大学や専門学校を経営している「三幸学園グループ」が運営しています。
そのグループ力を活かして、飛鳥未来高等学校・飛鳥未来きずな高等学校では、以下のような様々なジャンルの授業を受けることができます。
・調理
・ビューティ
・ダンス
・マルチメディア
・芸術
・マンガ&アニメーション
・各種職業体験
など
コース選択してがっつり学ぶも良し、トライアルレッスンで体験してみるも良し。
自分の選択次第で未来が広がります。
<高い進路決定率>
飛鳥未来高等学校・飛鳥未来きずな高等学校では、高い進路決定率を誇っています。
飛鳥未来高等学校 93.0%(2018年3月卒業生実績)
飛鳥未来きずな高等学校 96.4%(2018年3月卒業生実績)
全国通信制高校平均 61.7%(2018年度学校基本調査)
これには、先生のサポートとグループ校への優先入学制度があるようです。
先生は全員が心理学の知識を持つ、青少年健全育成のスペシャリスト。
勉強の個別相談はもちろん、メンタルサポートもしっかり行ってくれるので、進路の相談や個別フォローにも応じてくれます。
また、三幸学園グループの専門学校や大学には優先的に入学できます。
分野は、医療系・スポーツ系・保育系・調理系・心理系等たくさんあるので、自分の生きたい分野が見つかるはず。
さらに、進学の際は12万円が免除になるという嬉しい制度もあります。
年間学費
学費は通うキャンパスによって差がありますので、詳細はかならずキャンパスの概要をご確認ください。
ベーシックコース:約45.4万円
スタンダードコース:約53.4万円
3dayコース:約63.4万円
週に1~3回通う通信制高校の学費平均が45~60万円程度のようですので、安くはないですが、平均的な金額です。
この他、専門コースの選択等に追加の受講料がかかってきます。
メリットとデメリット
<メリット>
・通学スタイルが豊富
・専門コース、トライアルレッスンの種類が豊富
・進路決定率が高い
・先生のサポートが充実
・グループ校への優先入学制度あり
・クラブ活動あり
・制服あり(任意)
・イベントが多い(参加任意)
<デメリット>
・ネットコースがない
(登校日数は、ベーシックコースで年間20日以上)
・学費は平均的で割安感はない
その③ 第一学院高等学校
おすすめポイント
大学進学を目指している人におすすめしたい学校です。
<特別進学コースあり>
第一学院高等学校は、13のコースから選べる仕組みになっていますが、大学受験対策ができる「特別進学コース」があります。
標準コースの学習に加えて、WEBで市進予備校と学研の授業を受けることができ、小論文の講座や志望理由対策の添削指導もあります。
また、一人でWEB授業を受けるだけであれば、途中で心が折れてしまいそうですが、キャンパスの先生が二人三脚でサポートしてくださるとのこと。
いつでも質問したり相談したりできる先生が身近にいるのは安心ですね。
<指定校推薦枠が多数あり>
大学受験対策コースは他の通信制高校にもありますが、第一学院高等学校ではそれに加えて、多くの指定校推薦枠があります。
四年制大学 191校
短期大学 65校
専門学校 248校
すべて合わせると504校となり、この数はトップクラスと言えるでしょう。
指定校推薦の数は、言わば大学から見た高校の信頼度といったところ。
これまでの第一学院の生徒の合格実績が表れています。
四年制大学への合格実績ですが、国公立大学をはじめ、難関私立大学への合格者も多く輩出しています。
年間学費
公式ホームページに学費の案内がなく、詳細は資料請求等にて確認する必要があります。
口コミサイトに在学生の投稿がありましたので、参考にご案内します。
コースごとの学費です。
・1DAY(週1)コース 約30万
・2DAY(週2)コース 約54万
・標準(週5)コース 約76万
・進学/総合選択コース 約90万
大体これくらいかと思います。
引用:Yahoo!知恵袋
進学コースは一番高いようです。
ですが、週に5回通う通信制高校の学費平均は、70~85万円といったところのようですので、そこに進学という専門コースがプラスされたと考えると90万円という金額は妥当な金額でしょうか。
就学支援金制度や奨学金制度もありますので、利用できそうなものは確認してみてください。
メリットとデメリット
第一学院高等学校は大学受験対策コース以外にもたくさん特徴のある学校です。
<メリット>
・13の選べるコースがあり、芸能・スポーツ・美容などの専門分野が学べる
・指定校推薦枠の数が多い
・進学実績が豊富
・タブレットで学習でき、レポート提出まで完結する
・クラブ活動がある
・スクールカウンセラーが在籍していて、メンタルサポートが充実
<デメリット>
・学費は平均的で割安感はない
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、
・そもそも東京にはどんな通信制高校がある?
・筆者おすすめの高校3選
以上2点をご紹介しました。
まとめ
・公立の通信制高校は、学費が安いことが魅力
・私立の通信制高校は、学費や学習内容等の特徴が学校によって全く違う
・ネットコースのおすすめ校は「N高等学校」
・通学のおすすめ校は「飛鳥未来高等学校・飛鳥未来みらい高等学校」
・大学受験対策のおすすめ校は「第一学院高等学校」
・自分に合った高校を見つけるためには、自分でしっかり比較して選ぶことが大切
この記事が、高校選びの参考になれば幸いです。