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通信制高校のQ&A

通信制高校は予備校に通わないと大学には行けない?独学は無理?

 

通信制高校に卒業した後の進路を考えたときに、大学に進学したいと考える人もいるでしょう。

「通信制高校だと、塾や予備校に通わないと大学には行けないのかな?」

「通信制高校に通いながら、独学で大学に受かるのは無理?」

 

塾や予備校に通った方が良いことはもちろんわかってはいるけれど、いろいろと事情があって

「独学でも大学に受かることができるのであれば、独学で受験にチャレンジしたい」

と考えている人も少なくないはずです。

 

結論から言ってしまうと、独学で大学の受験に合格することは可能です。

ですが、厳しい道のりになるので、かなりの覚悟がないと難しいというのが大学受験を経験済みの私の思いです。

そこで、この記事では、

・なぜ独学で大学受験は難しい?

・通信制高校だと、全日制高校に比べて受験に不利?

・独学で受験勉強する人に伝えたいアドバイス

・これから通信制高校に入学する人は、どんな学校が良い?

といったことについて書いていきます。

 

独学で大学受験に挑むことが難しいワケ

この記事を読んでいるあなたも、なんとなく「本当は塾や予備校に通った方が良いんだろうな…」と思っていることでしょう。

では、なぜ独学で受験をすることが難しい(と世間一般的に思われている)のでしょうか。

それは、高校と予備校とでは目的としている勉強内容が違うからです。

それぞれの目的

・高校→国が定めた高校3年間の教育課程に沿った勉強をして、卒業すること

・予備校→大学の入学試験にでる問題を解けるようになり、合格すること

ちなみに、ここで言う高校とは、通信制高校でも全日制高校でも同じことが言えます。

通信制高校に通っていても、全日制高校に通っていても、大学受験対策としてしなければいけない勉強は同じなのです。

「通信制高校だと大学に行くのは難しい」と諦めないでくださいね。

高校選びで悩む親
そもそも独学で大学受験に挑むということは難しいことなのね。

そうですね。
予備校は、言わば入試の問題が解けるようになるよう訓練する場所。
独学では、その「訓練」を自分一人で考えて実行する必要があるのです。
教育カウンセラー

 

通信制高校は、全日制高校に比べると受験に不利?

先ほど、受験勉強は「通信制高校と全日制高校、どちらに通っていても同じ」と書きました。

ですが、通信制高校だと全日制に比べてハンディはないのでしょうか。

この点については、多少は不利な面があると思われます。

不利な点その①  ~勉強面で不利になる~

通信制高校での授業は基礎レベルで終わってしまうことが多いため、どうしても全日制の生徒と比べると受験勉強のスタート地点で出遅れてしまいます

通信制高校の生徒はいろいろな事情をもって入学しているので、応用レベルまで勉強したり、たくさんの問題を解きこなす必要がないというのが現状です。

 

実際、文部科学省の調査(複数回答可)によれば、通信制高校に通っている目的は「高校卒業資格が取りたい」という理由がダントツ1位。

「大学等に進学したい」という目的で通信制高校に通っている人は全体の3割しかいません。

(参照:【文部科学省】平成23年度 定時制課程・通信制課程高等学校の現状 P.15より)

「どっちみち受験勉強はしないといけないこと」と割り切って自習でカバーしましょう!
教育カウンセラー

不利な点その②  ~一緒に大学受験を頑張る仲間が少ない~

高校選びで悩む親
通信制高校で「進学したい」と思っている人は結構少ないのね。

平成24年度の大学進学率を見てみましょう。

通信制 16.7%

全日制 54.4%

(参照:【文部科学省】定時制課程・通信制課程高等学校の現状 P.18~19)

 

通信制高校では、もともと大学に行きたい人が少ない上、実際に進学する人はもっと少なくなることがわかります。

競争し合い、時に励まし合う仲間という存在は、受験勉強を頑張るモチベーションにつながってくるものです。

人にもよりますが、そんな友達が少ないことはデメリットになるでしょう。

有利な点  ~受験勉強の時間を確保しやすい~

通信制高校で不利になることばかりではありません。

学校に行く時間や日数は、自分が希望するように調整できるため、自分の時間を自由に使えるということが通信制高校の良いところ。

入試に関係しない科目の授業、通学時間や部活等に時間を取られることがなく、受験勉強が制限されることが少ないというメリットが考えられます。

 

まとめ

<メリット>

・受験勉強をする時間を確保しやすい

<デメリット>

・学校の授業は基礎レベルまで
・大学進学を目指している学生が少ない

 

独学で受験勉強をする人に伝えたい!4つのアドバイス

ここからは、独学で大学進学を目指そうと思っている人に向けて、少しでも合格に近づくための実践法をご紹介します。

学校の先生を味方につける

活用できるものは、存分に活用しましょう。

学費も払っているのですから、先生を頼らない手はありません。

頼りになりそうな先生には、大学進学を目指していることを伝えておくと良いでしょう。

 

そして、先生の隙間時間を見つけては、勉強でわからなかったところを質問したり、添削をお願いしたり、勉強方法や志望校選びを相談したりします。

そうしているうちに、先生が「あの生徒、頑張っているな」と良い意味で目に付けてくれたらラッキーです。

先生も頼られると嬉しいもの。

 

通信制高校の先生は、進路指導に慣れていない先生も多いかもしれませんが、あなたの熱意が伝わったら先生も応えてくれると思いますよ。

自分のレベルに合った大学を志望校にする

あなたには、絶対に行きたい大学がありますか?

もし志望校があるなら、是非その大学を目指してください!

逆にこれから決めるのであれば、自分のレベルで合格できる範囲の大学を目指すことをおすすめします。

それは、レベルの高すぎる大学を目指すと無謀な挑戦になってしまい、十分合格できる大学を目指すと気のゆるみから成績が下がってしまうこともあるからです。

 

一番良いのは、自分のレベルより少し高い大学を常に目指して学力を高め、最終的に合格できそうな大学を受験するという方法でしょう。

「合格できない大学はない!」くらいの大きな気持ちで臨みましょう。

独学だから行ける大学がないのでは…とネガティブにならないでくださいね。

模試をできるだけ受ける

大学受験生を対象に、河合塾や代ゼミ等の予備校で全国模試が開催されており、個人でも受けることができます。

こういった模試は、入試本番までに数回は受けましょう。

1回あたり7~8,000円程度の受験料がかかりますが、以下のようなメリットがあります。

メリット

・志望校ごとの合格判定が出るので、自分のレベルがわかる

・受験勉強のモチベ―ション維持につながる

・本番の入試さながらの雰囲気が体験できる

・英語のリスニング試験が経験できる

私の個人的なおすすめは、

・手始めに高校2年生の夏〜秋に一度

・次に高2の終わりから高3のはじめにもう一度

・以降は2〜4ヶ月毎に受ける

というスケジュールです。

高3の冬は追い込みと受験校を決める時期なので、スケジュールを詰めて多く受けても良いかもしれません。

ポイントは、少し早めの高2の時期に一度受けてみて自分のレベルを把握すること。
それ以降は定期的に受けて、勉強のやる気を持続させたり、志望校を見直したりしましょう。
教育カウンセラー

少しだけ予備校に通ってみる

独学で受験勉強をしようと思っている人も、予備校で単発の講座を受けてみるのはいかがでしょうか。

模試の解説講座、夏期講習や冬季講習など、予備校には単発で申し込める講座も用意されています。

やはり予備校は「受験に向かって一直線」な場所。そんなところで学習するということは得られるものもたくさんあります。

問題の解説ひとつにしてみても、経験豊富な講師の説明がわかりやすかったり、「そんな考え方もあったのか!」と新たな発見もあったりするかもしれません。

また、ここでも先生を活用することができますね。

「〇〇大学を目指しているのですが、受験対策のアドバイスを教えてください」

「英語の文法の基礎問題をたくさん解いて力をつけたいのですが、オススメの問題集はありますか?」

等、貴重な情報をゲットするまたとないチャンスです。

そして、WEBで講義を配信している予備校もありますが、可能であれば登校型の講義に参加してみてください。

普段顔を合わせることのない、同じ立場の受験生の雰囲気を感じることができることができます。

彼らの真剣な雰囲気、同じ目標に向かって頑張っている様子を感じることで、さらに自分のやる気もアップするでしょう。

 

これから高校に入学する人に伝えたい!大学進学を見据えた通信制高校の選び方

これまでにお伝えした独学で大学受験をするポイントに加えて、これから通信制高校に入学する人は学校選びも工夫することができます。

大学進学を見据えた通信制高校選びのポイント

通信制高校、とりわけ私学はそれぞれにいろんな特徴があり、大学受験対策がカリキュラムに組み込まれている学校もあります。

まず第一に、少しでも有利に大学受験をするために、そういった受験対策を特徴とする通信制高校を検討してみてください。

高校全体として大学進学に力を入れている学校もあれば、コース選択制で特進コースを用意している学校もあります。

 

また、指定校推薦枠がある通信制高校も調べてみましょう。

指定校推薦とは、大学が高校に対して推薦枠を与え、高校が推薦する生徒を決めるもので、ほとんど私立大学で実施されています。

はじめから指定校推薦を狙って大学進学をめざすのは得策ではありませんが、大学進学を目指して受験勉強に励んでいた結果、指定校推薦で大学が決まったというのはよくある話です。

大学進学におすすめの通信制高校3選

最後に、以下の条件をもとにおすすめの高校をご紹介します。

①進学実績が豊富
②指定校推薦枠が多い
③受験コースがある

クラーク記念国際高等学校

①国公立大学をはじめ、早慶上智等の難関大学の合格実績が多数あります。

②四年制大学の指定校推薦枠は310校。
早稲田や上智の推薦枠もあります。

③「総合進学コース」で基礎から進学対策まで。個人のペースに応じて熟練度別に授業が行われます。
キャンパス限定で難関国公立大学を目指す、受験のための「特別進学コース」もあります。

第一学院高等学校

①大学等への進路実績は、2019年度で568名。
国公立を含めた四年制大学への進学が多いのも特徴です。

②四年制大学の指定校推薦枠は191校。

③「特別進学コース」があり、志望校の試験科目によって、受講講座を選択することができます。

ルネサンス高等学校

①四年制大学への進学率は、約47%と高水準です。

②四年制大学の指定校推薦枠は160校。

③受験コースは、ダブルスクールの方式となっています。
個別の進学サポートがあり、一人ひとりに対応してくれるようですので、このサポートを活用するのも良いでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

通信制高校に通いながら、独学で大学進学を目指すことは可能か?また、その方法についてご紹介してきました。

・独学で大学進学を目指すことは、厳しいけど可能。

・全日制・通信制、どんな高校に通っていても、受験勉強というミッションは同じ。

・学校の先生の力を活用する。場合によっては予備校の単発講座も検討する。

・模試を活用して、自分のレベルを把握し、実力に見合った志望校を選ぶ。

・これから通信制高校に入学する人は、受験コースがある学校、指定校推薦が充実している学校を検討してみる。

 

受験は自分との戦い。

焦ったり、つらく感じることも多いですが、頑張った先にはあこがれのキャンパスライフが待っています。

独学で受験にチャレンジする!と決めても、あまり一人で抱え込まず、周りの頼れる存在を上手に使いながら乗り切ってください。

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