通信制高校への進学を考えた時に
「入試の科目は何だろう?」
「難しくないかな?」
「内容はどんな感じかな?」
といったことが気になると思います。
入試のことを知らなければ対策もとれません。
普通科とも違いますから周りに経験者も少なく情報収集も難しいでしょう。
もし入試について知らずに試験本番を迎えるなんてことになってしまったら。
考えるだけで恐ろしいですね。
そんなことにならないために本記事では
本記事の内容
- 通信制高校の入試について
- 入試科目の内容と気を付けるべきポイント
について解説していきます。
通信制高校の入試について知ることで、入試への不安が小さくなります。
しっかり読み込んでおきましょう。
通信制高校の入試
通信制高校の入試は下記の3種類を組み合わせて実施されることが90%以上です。
通信制高校の入試
- 面接
- 作文
- 学科試験
上から順に実施している高校が多くなります。
これらの組み合わせとなりますので、下記のようなパターンになることが多いです。
入試のパターン
- 面接+作文
- 面接+学科試験
- 面接+作文+学科試験
日程や入学方式によって試験のパターンも変わってきます。
パターンはいろいろありますが、元となる3つを押さえておけばすべてに対応できますね。
それでは面接から順番に内容とポイントを解説していきます。
通信制高校入試の面接
面接はほぼ100%採用されている入試方法なので、通信制高校を考えている場合は避けて通れません。
また、面接試験は落とすための試験ではなく、あなたのことを知るための試験であることが多いです。
面接の流れ
面接当日は下記のような流れで進んでいきます。
面接の流れ
- 控室
- 入室
- あいさつ
- 着席
- 質疑応答
- 退室
控室で待機して名前を呼ばれたら入室し、面接が始まるというのが一般的です。
控室での待機から退室まで落ち着きを持って行動し、話すときははっきりしゃべると好印象です。
自宅や学校での練習でもこの流れをなぞってやりましょう。
面接の前後まで練習しておくことで不安を減らせます。
面接の内容
面接でどんな内容が聞かれるかというと下記の内容が頻出となります。
面接で聞かれること
- 志望動機
- どうして通信制を選んだのか
- 中学生活について
- 作文等他の課題に関すること
これらの内容については事前に回答を用意していくとよいでしょう。
その場で考えるとどうしても緊張からうまくできない場面が出てきます。
試験官は中学のことも聞いてきますが、入学後の決意のほうが大事です。
これからどうしていきたいのか、を知りたいと思っています。
対策に迷ったら入学後どうしていきたいのかを重点的に考えておくとよいでしょう。
面接試験に臨むとき、服装や振る舞いも見られています。
過度に気にする必要はありませんが、常識的な服装と受け答えを意識しておきましょう。
通信制高校入試の作文
通信制高校の入試では作文もよく課される試験です。
作文には2種類あって下記のとおりです。
作文の種類
- 出願書類と一緒に提出する事前課題
- 事前にじっくりと考える時間がある
- 試験会場で課される試験
- 30分程度の試験時間で書ききる
どちらの場合でも志望動機が頻出の内容です。
面接でも聞かれる内容なので、しっかりと固めて矛盾のないようにしましょう。
どんなテーマであれ作文はポイントを抑えておけば怖くありません。
作文のポイントを確認しておきましょう。
面接と同様に作文もあなたのことをよく知るために課されています。
ですが、面接と違い受け答えしてくれる相手がいないため苦手意識がある人もいると思います。
そこで、作文を書くときは以下のポイントに気を付けてみましょう。
ポイント
- テーマに対する結論から決める
- 全体の構成を考えてから書き始める
- 自分の経験を交えて説明する
作文をするときは最後のゴール地点をまず決めましょう。
志望動機がテーマであるならば、「○○なので、入学を希望します。」というのが結論になりますね。
次にその結論に至る道筋を示します。
具体的には「○○なので」この部分を感じるようになった原因についてですね。
例えば「体調不良で普通科に通うことが難しいので、入学を希望します」が結論であるとします。
この場合、
- 「体調不良に至った原因」
- 「高校でやりたいこと」
- 「卒業後にやりたいこと」
などを交えて説明していくとわかりやすいです。
これらの説明に対して自分の経験やエピソードを交えると説得力が出ます。
- 「高校の文化祭を体験して自分もやりたいと思った」
- 「あこがれの保育士になるために大卒資格が必要なので、高校を卒業したい」
といったように自分の思いや夢に対して、入学が必要であることを説明するとよいです。
ポイントは上記のとおりとはいえ、手が止まってしまうこともよくあると思います。
どうしても書けないときは、なんでもいいいので一行書いてみることをオススメします。
一番つらいのは最初の一歩なので、そこを乗り越えると意外と書けてしまうものです。
通信制高校の学科試験
通信制高校の入学試験は書類審査と面接、作文であることがほとんどです。
ですが、中には学科試験を課す学校もあります。
どんな学科試験かというと下記のような感じです。
学科試験
- 中学1年レベルの基礎的な内容
- 科目は下記から1~3つであることが多い
- 数学
- 英語
- 国語
学科試験も他の試験と同様に落とす試験ではありません。
入学後のサポートのために、あなたのことを知りたいのです。
なので、緊張せずに一つ一つ丁寧に答えていきましょう。
とはいえどんな問題が出るのか気になると思います。
そこで長尾谷高等学校の数学の入試過去問を載せておきます。
少し古いものですが、このレベルのものが出題されると見てよいでしょう。
引用:日本の学校。より
通信制高校の書類選考
実はもう一つ入試の種類があります。
どんな高校でも実施されていて、あまり意識されないものです。
そう、「書類選考」です。
ここで言う書類というのは出願時に提出するものです。
提出する書類の中で評価の対象となるのは以下のような書類です。
評価対象の書類
- 志望理由書
- 調査書
志望理由書はその学校を志望する動機を書く書類です。
「本校を選んだ動機」というテーマの作文と捉えられます。
上で紹介している作文対策をもう一度確認しておきましょう。
調査書は中学校でどんな風に過ごしていたかを学校が記した書類です。
東京都立中学の場合は下記のようなフォーマットで書かれています。
引用:元都立高校生の備忘録
調査書の中でも下記の内容が特によく見られるところです。
調査書の内容
- 調査書点(通知表の成績)
- 出欠の記録
- 特別活動・部活動の記録
通信制高校を志望する場合これらの項目に自信がないケースもあると思います。
そういったときは
- どうしてそうなったのか?
- 高校ではどう変えていきたいのか?
ということを中心に志望理由書で説明しておくとよいでしょう。
通信制高校の入試で落ちる人とは
繰り返しになりますが、通信制高校の入試は「落とすためではなくあなたのことを知る試験」です。
ですが、入試である以上不合格になるケースはゼロではありません。
それはどういった場合かというと下記のとおりです。
不合格になりやすい特徴
- 授業態度や校内での素行が悪く、改善の意思がない
- 法律違反や犯罪行為を気軽に起こしてしまう
- 対人関係で問題を起こしやすく、いじめの常習犯である
こういったことが見て取れる場合は不合格になってしまう可能性があります。
しかし、もしこれらに当てはまってしまっている場合は、次のことを意識して準備しましょう。
対策
- もう絶対やらないという決意を形であらわす
- 過去のあやまちを反省していることを自分の言葉で示す
試験官に思いを伝えることが大事です。
これまでの自分とどうやって決別するのかを熱意をもって伝えましょう。
まとめ
通信制高校の入試について解説してきました。
内容をおさらいしておきましょう。
ポイント
- 面接、作文、学科試験の組み合わせて実施されている
- どの試験も落とすものではなく、あなたのことを知る試験
- これまでの学習よりも、入学後の決意や思いをしっかりと固める
通信制高校の入試は決して難しいものではありません。
むしろかなり優しい部類に入ります。
ですから普通科に比べて高校に入ることよりも、入ってからどうするのかがより大事になります。
入試の合格をゴールと捉えずに、先に続く道をしっかり見据えて受験しましょう。