通信制高校のQ&A

通信制高校と定時制高校の違いとは?デメリットまで解説

通信制高校と定時制高校の違いって、分かりづらいですよね。

自分がどちらの学校に通うべきか分からず、迷いがちです。

そのため、

 

「通信制高校と定時制高校の違いってどんなものなの?」

「通信制高校のメリットやデメリットって?」

「定時制高校のメリットやデメリットって?」

 

というような疑問を持たれているかもしれません。

 

そこで、この記事では、

・通信制高校と定時制高校のそれぞれの違いについて

・通信制高校に通うメリットやデメリットについて

・定時制高校に通うメリットやデメリットについて

・どちらの学校に通うのが向いているのか?

解説していきます。

 

通信制高校と定時制高校の違いについて

通信制高校と定時制高校では、大きく違うところがあります。

ここでは主に、

・授業の受け方の違い

・クラスメイトの違い

・学費の違い

について解説していきます。

授業の受け方の違いについて

まず、授業の受け方について違いをみていきましょう。

それぞれの違いは、授業を自宅で受けるのか、それとも学校で受けるのかということです。

通信制高校は自宅で授業を受けられる

通信制高校の場合、卒業するために必要な要件は「74単位を履修すること」です。

単位というのは中学校でいう科目のようなもので、国数理英社の他にも看護のような専門科目まで用意されています。この専門科目は、学校によって様々です。

 

通信制高校の場合、主に自宅学習で単位が取れるのが大きな特徴となっています。

それぞれレポート提出スクーリング単位認定テストの三つに分かれていて、単位履修の大部分におけるレポート提出は自宅で完結する内容となっています。

スクーリングは学校によって回数が様々ですが、年に5回ほどから月2回ほどまで、学校に通って履修するものです。

定時制高校と比べても、登校する日数は大幅に少ないと言えるでしょう。

単位認定テストは、実際に履修した単位を終えるための定期テストです。

内容はほとんどレポート提出内容から出されるものとなっています。そのため、日頃からレポート提出を怠っていなければ、落とすようなテストではありません

 

また、通信制高校は単位制の形を取っているため、もし単位を落としてしまったとしても即留年が決まるわけではありません。

来年度で同じ単位を履修することによって、もういちど単位獲得にチャレンジすることができます。

定時制高校は学校に通って授業を受ける

定時制高校は、全日制高校と同じく学校に通って授業を受ける必要があります。

具体的には、午前中・昼間・夜間の三つに分かれていて、それぞれの時間帯で4時間ほどの授業を受けます。

全日制の場合は1日で6時間以上も授業を受けるわけですから、授業数はかなり少ないともいえます。

 

定時制高校で単位制を取っている学校もありますが、ほとんどは学年制という卒業認定条件を取っています。これは、各学年ごとに決められた単位を履修するものです。

もし一つでも単位を落としてしまった場合には、留年が決定してしまいます。

 

また、通信制高校や全日制高校では3年間で卒業することができますが、定時制高校は主に4年間かけて卒業していくことになります

これは、1日で学ぶ授業数が少ないからです。

クラスメイトの違いについて

続いて、クラスメイトの違いについて、みていきましょう。

ここでの主な違いとは、

・通信制高校は、不登校児やプロの芸術家が通っている

・定時制高校は、高校中退した人や昼間に仕事をしている人が通っている

ということです。詳しく解説していきます。

通信制高校の場合、中学校まで不登校だった生徒もいる

通信制高校はほとんど学校に出席する必要がないため、中学校までの間に不登校を経験していた生徒も少なからず通っている高校となります。

もともと学校に勉強をしに行く意欲が低かったり、クラスメイトとの関わりがわずらわしかったりする生徒にも通いやすいからです。

同じような理由で、全日制の高校を通っていて「自分の居場所がない・・・」という思いを抱えて通信制高校に転入してくるような生徒もいます。

 

また、仕事と学業を両立させたい音楽家や俳優、作家のような生徒が通うこともあります。

その理由は、通信制高校特有の豊かな専門技術の単位を履修できるからです。

通信制高校は文化祭やスクーリングなど、年に数回しか生徒同士が顔を合わせることがない学校です。しかし、集まってくる学生というのはそれぞれがユニークな存在ともいえます。

定時制高校の場合、高校を中退した人や昼間仕事している人が通っている

定時制高校には、様々な事情を抱えた生徒が学校に通っています。

その多くは、高校を中退した人や昼間に仕事をしている人です。

そのため、定時制高校で最も一般的なのは夜間に学校へ通うことです。

 

昼間には仕事をして、夜間には高卒認定を取るために授業を受けます。

授業の内容は比較的ゆっくりと進むため、仕事しながらでも学びやすいようになっています。

学費の違いについて

最後に、学費の違いについてもみていきましょう。

結論から言うと、通信制高校は学費が最もリーズナブルなのに対し、定時制高校は決して安くはないということです。

通信制高校の学費は最もリーズナブル

通信制高校は、学費が全日制や定時制の高校と比べて最もリーズナブルです。

学費は公立で5万円私立で25万円ほどで抑えることができます。

全日制だと公立で25万円、私立で75万円かかることからも、かなり学費の負担が小さくなるといえます。

 

理由としては、学校を維持するための費用が少ないことが挙げられます。

雇う先生を少なくしても間に合ったり、生徒を学ばせる教室を減らしたりすることができるからです。

授業もオンラインで受けることができれば、先生ひとりに対して生徒数百人で受けることも可能です。

 

インターネットを活用した通信制高校も増えてきていることから、ますます学費はリーズナブルになってきています。

インターネット環境は日に日に良くなってきていますから、値段と逆に高校の質はどんどん高くなってきているともいえるでしょう。

定時制高校の学費は決して安くはない

定時制高校の場合、学費は公立で7万円、私立で50万円ほどかかります。

前述した全日制高校と比較しても、公立25万円、私立75万円とあまり変わりません。

定時制高校は授業時間が短いからといって、それほど学費が安くなるわけではないことには注意が必要です。

 

また、3年間ではなく基本的に4年間で卒業するため、そのぶん学費は多くなるといえます。

定時制高校に通う学費を自分で稼ぎ出さなければいけない場合には、充分に気をつけておきましょう。

 

通信制高校と定時制高校、それぞれのメリット・デメリット

ここからは、通信制高校と定時制高校、それぞれのメリットやデメリットについて解説していきます。

それぞれのメリット・デメリットを知ることにより、より違いを理解することに繋がります。

通信制高校のメリットについて

まずは、通信制高校のメリットについてです。

主に授業内容や生徒間のコミュニケーション、卒業後の進路についてみていきましょう。

主なメリットとしては、

・自分のペースで学ぶことができる

・生徒間のわずらわしい人間関係に囚われなくて済む

・専門学校や大学に通いやすい

ことが挙げられます。詳しくみていきましょう。

自分のペースで学ぶことができる

受ける授業を自分で計画して決めることができるため、自分のペースで勉強を進めていくことができます。

また、学校に通わずに自宅で授業を受けることができます。そのため、どのように学習していくかどうかが生徒に大きく委ねられているといえるでしょう。

 

生徒によっては、得意な教科もあれば苦手な教科もあるでしょう。

その場合でも、得意な教科を早めに終わらせて、苦手な教科に時間をかけることもできるようになります。

 

また、レポートの作成はほとんどが教科書の内容を理解することで解けます。その際に、教科書を参考にしながらレポートを作成するということも可能です。

よって、より効率的に単位を取得できるということもメリットとして挙げられます。

生徒間のわずらわしい人間関係に囚われなくて済む

定時制高校とは違い、スクーリングは年5回〜月2回ほどです。

ほとんど学校に通う必要がないため、クラスメイトと顔を合わせる回数が少なくて済みます。

そのため、陰湿ないじめ行為に遭ったり、うまく友達が作れなかったりというような人間関係の悩みに囚われずに済みます。

 

また、他人と比較する機会も少なくて済むため、自分の目指したい方向へマイペースに成長していくことも可能です。

専門学校や大学に進学しやすい

通信制高校の卒業後の進路は、進学が4割、就職が2割とされています。

定時制の学校と比べても、卒業後に専門学校や大学に進学しやすいという点が挙げられます。

それは、通信制高校によって専修コースが用意されているからです。

専修コースとは、例えば大学進学や専門技術など、特別な授業を受けることができるコースです。

例えば、大学進学の場合、有名な予備校講師の授業を受けることができるというものです。このように、自分の卒業後の希望進路に特化した内容があるのは魅力的でしょう。

通信制高校のデメリットとは?

一方では、通信制高校のデメリットもあります。

ここでは、中退率や人間的成長、卒業後の闇について解説していきます。

主なデメリットとしては、

・公立校で4割、私立校で1割の生徒が中退してしまう

・人間関係を築くことで得られる学びがなくなる

・4割の生徒が進路未決定のまま卒業

ということが挙げられます。ひとつずつ、解説していきます。

公立校で4割、私立校で1割の生徒が中退してしまう

通信制高校では、公立校で4割、私立校で1割の生徒が中退してしまいます。

理由は、自分自身を律して学習を進めることができないからです。

 

家にいながら学習を進めなければいけないとなると、どうしても誘惑に駆られることが多くなります。

身近にはスマートフォンやタブレットなどがあります。

そのため、動画を観たり、友達とLINEをしたりするようなことが自由にできてしまいます。

嫌いな科目を勉強するよりも、好きな動画を観ることを優先してしまうのは当然だといえるでしょう。

 

また、日中には、注意を促すべき保護者が家を不在にしているという家庭も多くあります。

こういった学習面でのトラブルを乗り越えられないため、単位の取得に失敗してしまうことが増えてしまうのです。

多くの単位において、取得失敗を重ねてしまった生徒はやがて学校を中退してしまいます。

 

こうした悩みを解消するために、通信制高校にはサポート校という学習面での不安や悩みを解消してくれる機関も用意されています。

上手に活用していきましょう。

人間関係を築くことで得られる学びがなくなる

通信制高校では、他の生徒とほとんど通うことなく卒業することができます。

結果として、生徒同士で付き合うことから学べることを得られなくなります。

 

本来であれば、人と人で付き合うことで人間としての感性が養われます。

自分より弱い存在に対しては優しくしたり、自分とは違う考え方を持つ人の意見を尊重したりするというような考え方です。

通信制高校では、クラスメイトとは顔見知り程度の付き合いしかできなくなる可能性があります。

そうすると、自分とは違う立場や価値観を持った人間を理解する機会を失うことになります。

 

こういった貴重な機会を生み出すためには、スクーリングの日数が多い学校を利用することです。

年に5回ほどのスクーリングしかない学校では、生徒間の触れ合いもほとんど生まれないでしょう。

しかし、月に2回ほどスクーリングする学校を選べば、充分に生徒同士が仲良くなれる可能性があります。

自分が将来、どんな人間になりたいかに沿って、学校選びを行うようにしましょう。

4割の生徒が進路未決定のまま卒業

文部科学省の『学校基本調査(平成27年)』によると、『通信制高校に通う約4割の生徒が進路未決定のまま卒業してしまう』というデータが出ています。

なぜなら、スクーリングの日数が少ないからです。

そのため、卒業後の進路相談が手薄になってしまうことが要因の一つでしょう。

 

元々、人付き合いが苦手な人が通信制高校に通う傾向があります。

そのため、自分が将来どうしたいのか分からなかったり、悩んでいることを打ち明けられなかったりすることが起こります。

 

こうしたトラブルを解消するためには、サポート校のカウンセラー制度を利用することです。

そうすることで、自分の悩んでいることが分からなくても引き出してくれる可能性もあります。

通信制高校は一人で抱え込みやすい環境でもあるので、困った時には早めに学校側や両親に相談することを念頭に置いておくようにしましょう。

そうすれば、「卒業後の進路が決まっていなかった・・・」ということを未然に防ぐことも可能となります。

定時制高校のメリットとは?

次は、定時制高校のメリットについてもみていきましょう。

主に授業内容や生徒同士の交流、卒業後の進路について解説します。

結論からまとめておくと、メリットとしては、

・勉強嫌いでも、ペース配分を作ってくれる

・様々な境遇の生徒が集まっているため、多様な価値観を学ぶことができる

・卒業後は4割の生徒が就職できる

という点が挙げられます。詳しく、みていきましょう。

勉強嫌いでもペース配分を作ってくれる

定時制高校では、学校に通って授業を受ける必要があります。

そのため、もし勉強が嫌いな生徒でも、先生が学習ペースを作ってくれます。

その結果、通信制高校に比べて卒業しやすいといえるでしょう。

 

もちろん、仕事と学業を両立させながら定時制高校に通うとなれば、それなりに大変なときもあるでしょう。

本来であれば仕事だけだったり、学業だけだったりする同年代の人が多いわけですから、人一倍の努力も必要だといえます。

しかし、そのぶん自分自身の成長に繋がることも多いです。また、先生もそうした事情を察していて、熱量を込めた付き合いをしてくれるという口コミも多いです。

自分自身の努力と先生の熱量を掛け合わせて、二人三脚で卒業を目指していくというのは、尊い目標だといえるでしょう。

様々な境遇の生徒が集まっているため、多様な価値観を学ぶことができる

定時制高校には、様々な背景を持った生徒が学びにきています。

高校選びに失敗して編入した生徒、経済的な事情により働かなければいけない生徒。

それだけではありません。中には、なんとかして中卒というレッテルを覆したいという熱量で学びにきている生徒もいます。

 

どちらかといえばダークな側面が強いイメージがありますが、それだけ定時制高校に集まる生徒たちは一人ひとりがユニークな存在ともいえます。

そのため、その生徒たちと毎日のように机を並べて学ぶというのは、たいへん人間的な成長をしやすい環境です。

なぜなら、そうした他の生徒の事情や背景を理解した上で付き合っていく必要があるからです。

 

自分自身が知らない世界を知っている生徒たちですから、自分の価値観のワクを拡げていくことが可能です。

勉強面で学ぶことももちろんですが、人間性を磨くという面でも学ぶことは多いといえるでしょう。

卒業後は4割の生徒が就職できる

通信制高校と比べて、就職率が高いところも特徴といえるでしょう。

通信制高校では2割5分の就職率ですが、定時制高校では4割の生徒が就職します。

なぜなら、もともと就職先へのコネクションを持っている学校が多いことが挙げられます。

 

定時制高校はもともと工業高校だったり、商業高校だったりすることがあります。

そのため、学校側から会社へと、生徒を紹介することが可能なのです。

将来の進路は就職と決めているのであれば、定時制高校を卒業するのは理に適っているといえるでしょう。

定時制高校のデメリットとは?

それでは、定時制高校のデメリットについても、みていきましょう。

中退率や友達作り、進学率に関して述べていきます。

デメリットをまとめておくと、

・定時制高校1年生の4人に1人は中退してしまう

・コミュニケーション能力が低い場合には、友達を作りづらい

・受験レベルの授業が用意されていないため、進学しづらい

という点になります。詳しく、解説していきます。

定時制高校1年生の4人に1人は中退してしまう

実はせっかく定時制高校に入学してきても、1年以内に学校を辞めてしまう割合は4人に1人もいます。

元々ワルだったり、仕事との両立ができなかったりする人が一定数いるからです。

せっかく入学したのに、全然授業に出ないワルも定時制高校には一定数います。

そうした人たちは、夏休みを終える時点で学校を辞めてしまうことが多いのです。

 

また、昼間の仕事だけでも充分しんどいわけですから、夜間に高卒認定を取るために学校に通うというのは想像以上にハードワークです。

中退率も頭に置いた上で学校選びをしなければ、後々後悔する可能性もあります。

 

後悔しないためには、「どうして定時制高校に通おうとしているのか?」という目標を明確化しておくことが大切です。

周りが脱落していき、仕事との両立をしながら学業に励む・・・というような状況でも、学校に通い続ける動機が必要だからです。

そして、「自分は、高卒認定を絶対に取るんだ!」という熱い想いを絶やさないようにしてください。

コミュニケーション能力が低い場合には、友達を作りづらい

上記でも解説した通り、定時制高校には様々なバックグラウンドを抱えた生徒が数多く集まっています。

そのため、自分の育ってきた環境や価値観とは思いがけない違いを持った生徒と付き合うことになる可能性もあります。

そうすると、どうしてもコミュニケーション能力が高くなければ、相手のことを理解することができないという場合もあります。

 

もともと年齢や入学動機などもバラバラの生徒が集まっているわけですから、余計に自分自身から積極的にクラスメイトと関わっていく必要があるといえます。

そうしたコミュニケーションに自信がない人にとっては、人付き合いがうまくいかないことが苦痛に感じてしまうかもしれません。

 

もし自分自身のことをしっかりと理解していれば、自分から自分のことを打ち明けることができます。人は自分のことを開示してくれる人のことを信頼し、心を開いてくれるようになります。

もし定時制高校に通うのであれば、どんなことでも自信を持って話してみるという心がけをしてみると良いでしょう。

受験レベルの授業が用意されていないため、進学しづらい

定時制高校では、授業のレベルが低くなりがちです。

それは、高卒認定を取ることが大きな目標として掲げられているからです。

そのため、大学進学のための受験レベルまではサポートしていない場合がほとんどです。

もちろん、専門学校に通うための学習科目を取ることもできません。

 

もし進学をしたいと考えている場合には、非常に不利であるといえるでしょう。

実際、進学をする生徒の数も2割5分と少ないです。

 

自分の将来選びたい進路に沿わない場合には、定時制高校は選ばないことをオススメします。

そのため、自分自身の将来の進路を明確にした上で、定時制高校への入学を決めるようにしましょう。

まとめ

最後に、通信制高校と定時制高校、それぞれ向いている人についてまとめます。

 

通信制高校に向いている人は?

→自分の卒業後の進路が定まっている人。

→中退率や卒業後の無職率の高さを考えると、入学時点で進路未決定の人にはおすすめしづらい。

定時制高校に向いている人は?

→どうしても高卒認定を取りたい人。

→必ずしも高卒認定を取りたい理由がない場合、入学しても中退する可能性が高い。

 

いかがでしたか?

自分の将来に合わせた学校選びをしていきましょう!

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